新横浜公園生きもの観察日記308

観察日: 2019年 3月13日(水)

場 所: 大池、水路

動 物 : アオサギ

植 物 : ヤナギ、スギナ

記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 3月に入って雨の日が続くようになり、植物にとっては待ちに待った恵みになりました。公園内の水辺に生えるヤナギが芽吹き、枯れたアシやオギの色に対比してとてもきれいに見えました。萌黄(もえぎ)(いろ)、色合いも言葉も素敵ですね。

DSCN4851.jpgヤナギの芽吹きがとてもきれい

 

 歩く足もとの周りには、オオイヌノフグリやホトケノザ、ヒメオドリコソウ、セイヨウタンポポ、ナズナなど花が咲き、一ヶ月前に比べるとずいぶん花の種類や数が多くなってきました。大池の方は、たくさんいたコガモやハシビロガモ、オカヨシガモの数はだいぶ減ってきましたが、オオバンはいまだ健在。50羽近く見られました。

 

 よく見かけるアオサギですが、今月はちょっと違います。春バージョンでオシャレになっています!(くちばし)の根本あたりをよく見ると赤みがかっていますね。繁殖時期をむかえるため、婚姻色になっています。写真では隠れていますが、脚も赤っぽくなるので、ぜひ嘴と脚を観察してみてください。

DSCN4893.jpg今月のアオサギは色っぽい

アオサギ多目的遊水地111222.jpg12月のアオサギ

 

 水路沿いを見るとツクシがたくさん出始めてきていました。枯草と同じような色合いなので注意深く見ないと見逃してしまいますね。見慣れてくると、ここにも!ここにも!とたくさん見つかります。ツクシは、シダ植物のトクサ科というグループに入り、本名は「スギナ」です。ツクシと呼ばれているは胞子(ほうし)(けい)で、増えるために胞子を出す役割があり(種子植物でいう種子)、葉緑素をもっていないため枯草のような色をしています。手前に写っている緑色のものが栄養(えいよう)(けい)(矢印赤)です。スギナは2つの顔をもっているんですね。

 

 スタジアムが背景に写るように這いつくばって撮っていたので、園路を走るランナーや犬の散歩の人たちから、「あの人何をやっているんだろう。」という視線を感じました。

DSCN4902.jpgスギナと日産スタジアム

 

 横浜の桜の開花は、3月22日あたりになりそうですね。新横浜公園の桜は、並木になっていたり、密集していたりはしませんが、点在している感じが個人的にはとても好きで、のんびりとお花見でき、隠れた穴場だと思っています。ぜひお花見に来てくださいね。

ツクシほか場所.jpg