
★ 写真 麦の遅い芽吹きです
撮影日時: 平成24年1月22日
場 所: 北側園地の耕作地
久しぶりの雨、それも、みぞれ交じりの冷たい雨でした。夜半からは雪に替り、翌朝には新横浜公園は一面の銀世界となりました。
昨年の暮れから1ヶ月を超える晴天が続き、湿度も20%を切る日が続いていました。湿度20%とはサハラ砂漠並みの湿度だとテレビの天気予報で言っていましたが、この雨で乾燥注意報(1988年までは「異常乾燥注意報」と言っていました)は解除となりました。
公園利用者にとって晴天続きは悪いことではないのですが、この乾燥した天気で影響を受けた植物があります。ムギ(麦)です。ムギの播種時期は最近の温暖化傾向を考慮し、遅く播く傾向にありますが、今年度(平成23年)新横浜公園では12月12日に播種し、発芽したのが1月20日でした。発芽までの期間が36日もかかっています。一昨年(平成21年)は12月12日に播種し、発芽したのは12月26日で、発芽までに12日ですから、一昨年と比べると3倍の日時がかかったと言うことになります。
1ヶ月以上続いた晴天が土壌の水分までも減らし、麦の発芽を遅らせたと言うことです。地中の温度や湿度は外気の影響をそんなに敏感には受けないものですが、麦の種にとってはとても過酷な土壌条件だったのでしょう。冷たい雪も麦にとっては恵みの雨です。

★ 写真 水鳥の整列です(コサギ、コガモ、アオサギ)
撮影日時: 平成23年1月22日
場 所: 投てき場横減勢池
昨日は久しぶりの雨、それも、みぞれ交じりの冷たい雨でした。
この時期、北側園地を吹きぬける風は冷たく、全身ダウンジャケット仕様のコガモでも風を避けます。足の長いサギはよけいに寒そうに見えますが北側園地で、水鳥一番のお気に入りの避寒場所がここです。この場所は工事予定地で、工事用フェンスに囲まれ人の出入りはありません。
護岸の整備は終わっていますが、今は人の背よりも高いアシが繁茂して格好の風よけを作っています。南は水面で背後にはアシ原、武田信玄が川中島の合戦で用いた「鶴翼の陣」のようです。安全に配慮した鉄壁の構え(陣形)と言えましょうか。
「陣形」とは古来、戦闘部隊の展開を決める作戦のことを言いますが、その起源は中国にあります。
孫子や三国志でお馴染みです。日本で有名なのは武田信玄の「武田八陣形」ですが、その陣形の名称には鳥の生態に関するものもあります。前記した「鶴翼」は鶴が羽を広げた様子ですし、「雁行」は雁の渡りの姿です。近代戦では火器の発達により、密集形態で戦闘を行うことは少なく、散兵での戦いが主流ですが、鳥の渡りの姿や、生き物の形から戦闘をイメージした戦国武将や参謀は優れた自然観察者だったのかもしれません。
そう言えば、アメリカンフットボールでは「陣形:Fomation」は今でも健在です。

★ 写真 ゴイサギの幼鳥です
撮影日時: 平成24年1月8日
場 所: 北側園地3号水路上流側
ゴイサギです。ゴイサギは観察日記190号でも紹介しましたが、今回は幼鳥です。
運動広場横の3号水路で一休みしていました。でも、あまりに無防備すぎないでしょうか、3m位横をジョギングや散歩の人が通り過ぎます。本人は保護色で隠れたつもりかも知れませんが、丸見えです。寝ているのでしょうか?
ゴイサギの成鳥と幼鳥の違いはその羽根の色で分かります。成鳥は頭から背は緑黒色、
翼上面は灰色です。幼鳥は全体が灰色味の茶色で翼上面に白い斑点があります。この斑点が星のように見えることから「ホシゴイ」とも呼ばれます。
ゴイサギの和名は「五位鷺」ですが、五位とは律令制度の官位の一つです。どれくらい偉いかと言うと「官位相当表」によると五位には正・上下、従・上下の4つの区分があり、従五位上は少納言です。宮中に入れる身分と言うことですから偉いのでしょう。では、なぜ、この水鳥がそんなに偉い名前をもらったのか、との話が平家物語(第5巻)にあります。庭に飛んできた水鳥を醍醐天皇の命で捕まえようとしましたが、捕まりません、そこで、鳥に、これは天皇の命であると言うと、おとなしく捕まったと言うことです。
宣旨に従う態度が評価され五位の名を賜ったと言うのが名前の由来ですが、逃げていたらどんな名が付いたのでしょうか。

★ 写真 カワウです、それもこんなに沢山の
撮影日時: 平成24年1月4日
場 所: 北側園地減勢池上空
カワウの群舞です。50羽はいたのではないでしょうか。
新横浜公園の減勢池は鶴見川に沿って細長く鶴見川の越流堤側はアシ原ですが、対岸は
運動公園で散歩やジョギングの人達で人影の切れることはありません。このような形態の池は大型の水鳥にとってあまり居心地はよろしくないと見えて、普段、大型の鳥を見かけることは少ないのですが今回は違いました。
年末、年始で公園利用者が少ないのもその理由の一つでしょうが、減勢池の水面に黒い集団が群れていました。最初、オオバンかなと思いましたが、近づくと人影に気付いたのか一斉に飛び立ちました。減勢池の水面をざわめかし、空が黒くなるよう、と、言うと嘘になりますが、カワウの大群でした。
カワウ、ペリカン目ウ科の留鳥でテレビでもよく話題になります。それも、害鳥として。神奈川県内でも相模川等では、放流した稚アユや養殖場の魚を荒らすと言うことで嫌われています。2007年6月以降鳥獣保護法の狩猟鳥、29種の中にも入っています。鶴見川には漁業権の指定は無いので鉄砲で撃たれることはないと思いますが、でも、どこから来たのでしょうか? 飛び立ったカワウはしばらく新横浜公園上空を旋回した後に西の空に消えて行きました。50羽を越えるカワウが空を舞う姿には迫力がありました。

★ 写真 カンツバキ(寒椿)です
撮影日時: 平成24年1月4日
場 所: スタジアム西側チケット売り場横
明けましておめでとうございます。
新横浜公園からは今、富士山がクッキリと見えます。生き物の賑わいはありませんが、冷たい北風の中でも赤い花を咲かせている木はあります。カンツバキです。ツバキ科ツバキ属の常緑低木でツバキとサザンカの交配種だと言われています。ツバキとサザンカの一番の違いはその落花の姿にあります。ツバキの花は花弁とおしべが合着して一緒に落下します。花びらが散ることはありません。それに比べサザンカは花弁の一枚一枚が分かれて散ります。言葉で言うと「落ちる」と「散る」の違いでしょうか(新年早々縁起でもない。受験生には禁句の連発ですが気にしないでください)。では、カンツバキの花はどのように散るかと言うと、サザンカのように散ります。それなのに、なぜ、サザンカではなくツバキの名をつけたのでしょう? サザンカの花期は10月中旬から11月下旬でサザンカは冬の季語です。代わってツバキは12月中旬から4月頃まででツバキは春の季語です。
春に咲く筈のツバキが早咲きで冬に咲くから「寒椿」です。それがサザンカなら遅咲きとなるので選ばれなかったのでしょうか? それとも、寒い季節に春の兆しを感じるには春の花、ツバキの方が相応しいと、昔の人は思ったのでしょうか。それでは、本年もよろしく。