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笑顔のスタジアム

STADIUM OF SMILES

Stadium of Smiles ~笑顔のスタジアム~

Stadium of Smiles ~笑顔のスタジアム~

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小倉 純二
日産スタジアム名誉場長
昭和13年8月14日生まれ
日本サッカー協会会長、FIFA理事、東アジアサッカー連盟会長を務める。
現在、日本サッカー協会相談役
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名古屋オーシャンズ 優勝!アジアフットサルクラブ選手権
2016.07.28

7月15日から23日まで、タイのバンコクにて、AFC(アジアサッカー連盟)主催のフットサルクラブ選手権が開催されて、日本代表として、F(フットサル)リーグチャンピオンの名古屋オーシャンズが出場しました。
名古屋オーシャンズは今シーズン若返りを図り、ベテラン選手が欠けていると予想されて、大会の優勝候補は、タイのチョンブリ・ブルーウェーブとイランのタシサット・ダリアエイと予想されていました。
前回のFIFAフットサルワールドカップ2012をタイで開催した時には、洪水を理由に未完成だったバンコクアリーナが試合会場で、1万2千人収容の素晴らしいアリーナでした。タイ独特の大サービスで、冷房が効き過ぎて、試合中は背広を着用し続けましたよ!
私は、日本フットサル連盟の会長を務めていますので、準々決勝からタイに行きました。その相手は、優勝候補のイランのタシサット・ダリアエイと決まり、「ああ、もうこれでは勝てないので、すぐ帰国しなくてはならない」と思って会場に行きました。その日は、2試合目が地元タイのチョンブリの試合となっていたため、第1試合の名古屋オーシャンズの試合にも、1万人近い観客が集まり、タイのフットサルの人気の凄さを感じました。
試合は、イランのエース、サムシヤエイを中心とする攻めを耐え抜き、2対2で延長に入り、延長も1対1でPK戦となり、GK関口優志選手の大活躍で3対2で勝ち抜いたのです。正直な所、劣勢の試合を我慢強く戦って勝利したことで、名古屋オーシャンズは自信を持ち、次のUAEのディッバ・アルヒッシン戦を手堅く3対1で勝ち、決勝に進出したのです。
一方の優勝候補の地元タイのチョンブリは、連日、1万人以上のサポーターの後押しを受けて勝ち進みましたが、準決勝で中東の体力的に強いイラクのナフィト・アルサワトにパワープレイで敗れてしまい、決勝は日本の名古屋オーシャンズ対イラクのナフィト・アルサワトになつたのです。
相手のナフィトは、大会最優秀選手に選ばれたイラン人ファルハド・タバコリを有するパワーのあるチームで、日本のチームが苦手とする相手です。試合は、ナフィトがリードし名古屋が追いつくという苦しい展開となり、3対3で延長となり、延長も1点リードされて、星龍太選手の同点ゴールで、ようやくPK戦に持ち込んだのです。PK戦は、大会の歴史に残るような壮絶な神経戦とも言え、12人が蹴り続けて、6対5で日本の名古屋オーシャンズが優勝したのです。
このアジアの大会が始まって以来、名古屋オーシャンズが優勝したのは3度目となりますが、今回が1番苦しい戦いであったかなと思います。大会を通じて、名古屋オーシャンズが、必死で戦っている様子を見ていたタイのサポーターが、名古屋の応援に回ってくれたことはありがたいことでした。おめでとう!名古屋オーシャンズです!
メッシやネイマールの技術はフットサルで習得したと言われていますし、そうです、我らの三浦知良選手が、2012年のタイでのフットサルワールドカップで活躍したのを忘れないでください。