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笑顔のスタジアム

STADIUM OF SMILES

Stadium of Smiles ~笑顔のスタジアム~

Stadium of Smiles ~笑顔のスタジアム~

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小倉 純二
日産スタジアム名誉場長
昭和13年8月14日生まれ
日本サッカー協会会長、FIFA理事、東アジアサッカー連盟会長を務める。
現在、日本サッカー協会相談役
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東日本大震災から6年たちましたね!
2017.03.16

3月11日で、震災から6年たちましたが、まだ、12万人以上の方々が避難生活をされておられます。多くの方はご存知かと思いますが、福島県楢葉町、広野町地域に、サッカーのトレーニングセンターとして知られたJヴィレッジがありました。所有者は福島県です。
日産スタジアムで決勝が行われた2002年のFIFAワールドカップの招致段階から、「ワールドカップは、ヨーロッパやアメリカ大陸ばかりで開催されるべきではなく、世界中で開催されるべき!」として、日本の招致活動を助けてくださった英国の名選手ボビー・チャールトンさんが、Jヴィレッジと名付けてくれました。 日本代表選手の合宿や全国少年サッカー大会などが開催されて、「サッカーの聖地」とも言われ、年間50万人以上の利用者で賑わっていました。
東日本大震災発生時には、トレーニングセンターの生徒さん達の緊急避難がありましたが、建物自体には、大きな被害はありませんでした。原発事故の発生後は、Jヴィレッジ全体が、東京電力の前線基地となり、芝生のグラウンドは、砂利やアスファルトに変わり、機材置き場や駐車場となりました。合宿場は宿泊施設となるとともに、働く人達が食事する場所に変わりました。
復旧作業が進むにつれて、東京電力の部隊が原発の近くに移り、Jヴィレッジとしての復旧工事が始まりました。内堀福島県知事の積極的な努力があり、現在では、2018年夏には部分的に再開し、2019年4月に全面再開を目指しています。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に備えて、日本の男女のオリンピック代表チームの合宿が計画されていますし、Jリーグは、2019年からJヴィレッジでプレシーズン大会の開催を計画しています。改めて、東日本大震災の復興とともに、Jヴィレッジが注目される日が近くなってきたと思っています。
横浜F・マリノスの東日本大震災支援は良く知られていますが、私達も、Jヴィレッジの進捗に関心を持ちつつ、被災された方々への思いやりを忘れないでいたいですね!