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笑顔のスタジアム

STADIUM OF SMILES

Stadium of Smiles ~笑顔のスタジアム~

Stadium of Smiles ~笑顔のスタジアム~

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小倉 純二
日産スタジアム名誉場長
昭和13年8月14日生まれ
日本サッカー協会会長、FIFA理事、東アジアサッカー連盟会長を務める。
現在、日本サッカー協会相談役
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ブレディスローカップ面白かったです!
2018.11.02

10月27日に、ブレディスローカップと言われるニュージーランド対オーストラリアの定期戦が、来年のラグビーワールドカップのテスト試合として、日産スタジアムで開催されました。両チームは、前回の英国でのワールドカップの決勝戦を戦った組み合わせであり、お客さんにとっても魅力的な試合となり、46,143人のお客さんが詰めかけてくださいました。
試合は、ニュージーランドが、司令塔バレットの活躍、特に、観客が大喜びした股抜きの奇跡のパスなどがあり、37対20で勝利しました。良い、楽しい試合であったと思いました。

日産スタジアムとしましては、来年に備え競技場の大改革を行ってきました。芝生の強度を保つ為にハイブリッドの芝生に変え、照明は3000ルクスの明るさを確保し、観客席を快適にし、トイレも全面的に洋式に変更しつつあります。今回の試合の為には、サッカーの試合よりもグラウンドを広く使いますので、芝生面の拡張を行い、また、来年のワールドカップでは、17mのポールを使うため、それも準備しました。
ハイブリッドの芝生が、重量級の選手が多く、しかもスクラムがあるラグビーの国際試合に耐え得るか?のテストの試合でもありました。今年は、雨が多く、人工芝に絡ませる天然芝の成長が遅くて、本来のハイブリッドの機能が生かされていない状況でありますので、芝生関係者の心配が続きました。
ニュージーランドチームが試合前に踊るハカは世界的に有名で、これを見たくて集まったお客さんも多いと思います。ハカは摺り足での動作が多く、芝生にどういう影響があるか?と注目していたのですが、それ程、影響はありませんでした。1試合を通じての芝生の荒れ具合は想定の範囲内でありましたので、来年のワールドカップでのハイブリッド芝生の役割は、試合が連続する中や、準決勝、決勝での芝生がきちんと整えられるか?ということになると思います。これから対策を立て、時間をかけて準備をして行けば良いと判断しております。