
笑顔のスタジアム
STADIUM OF SMILES
英国の名選手であり、ナイトの称号「サー」を授けられ、日本のサッカーの発展にも寄与されましたボビー・チャールトンさんは、Jヴィレッジの名付け親であります。今年の3月25日に東京オリンピックの聖火リレーが、Jヴィレッジから出発して、日本中を走り続けることになります。
発生して10年目を迎えた東日本大震災では、多くの方々が亡くなり、現在も原発は終わりの見えない事故処理が続いています。まだ、帰省どころか、立ち入りすら許されていない場所が被災地には沢山あります。悲しいことです。
ボビーさんの妻のノーマさんは彼が認知症であることを明かしました。これを受け彼が所属したマンチェスター・ユナイテッドは、昨年11月に公式サイトで「この辛い病気が、ボビーさんを苦しめることになっていることに、クラブ全員が悲しんでいます。私達は、ボビーさんと彼の家族に、我々の愛とサポートを送ります」とし、そしてノーマ夫人は「公表することで、同じ病気を患っている人達の助けになることを願っています」と述べました。
ボビーさんご夫妻が、2013年11月11日にJヴィレッジ訪問のため来日された際は、私達夫妻が案内役を務めました。
当時は、合宿ホテルの前の芝生は、砂利やアスファルトが敷き詰められており、原発の収束や廃炉のための作業拠点となっていて、芝生の面がないくらいに荒れていました。
そしてメインスタジアムは、一つ一つ分かれて建っているいくつもの建屋に覆われていて、芝生を見ることが出来ませんでした。風呂の建屋が非常に少なかったと記憶しています。ボビーさんは、その芝生が潰されて、数多くの建物が建っていることで、いかに大震災が大きなものであったかを理解するとともに、「サッカー場だったのだよな。悲しい事実だ!」と述べられました。その時に、現在福島県知事であられる、当時副知事であった内堀雅雄さんが、「きちんと、試合に使えるように直します。私が約束します」と答えられました。それは、Jヴィレッジの再開時に実現されました。
多くの福島の人達の努力で、福島浜街道が桜で覆われています。綺麗です。私達も、拡がりが大変懸念される変異株などのコロナに負けずに、福島の人達とご一緒に、頑張りたいと願っています。