新横浜公園生きもの観察日記368

察日 : 2022年 2月9日(水)

場 所 : 園内水路周辺、大池周辺

生きもの: シジュウカラ、エナガ、メジロ、クイナ、タシギ、キジバト、ムクドリ

植 物 : ホトケノザ

記事作成: 横山 大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 日中は気温が10度を超える暖かい日が少し増えてきました。観察を行った日は若干雲が多いながらも晴れ。さて、今回はどんな生きものに出会えるでしょうか?水路の岸辺で花を咲かせたホトケノザを見ながら、観察スタートです!

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公園内の水路周辺で花を咲かせ始めたホトケノザ

 

 ホトケノザが咲き始めたのを見ると、春がもうすぐそこまで来ていることを気づかされます。赤紫色の特徴的な形で、何回見ても美しい花だなと見入ってしまいます。

 美しいホトケノザに気を取られていましたが、水路の対岸から「ガサガサッ」「カサカサッ」と音が聞こえてきます。何か生きものがいるようですが、1匹や2匹ではありません。十数匹いるようです。カメラを構えてファインダーを覗いてみると、「シジュウカラ」の群れがエサを探していました!聞こえた音の正体は彼らが枯れ草をつつく音だったようです。

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 エサを探すシジュウカラ

 

 スズメを少し大きくしたようなサイズのシジュウカラ。羽は青みがかった灰色をしていて大変美しい小鳥です。冬場は、オギやアシの葉と茎の間でくらすカイガラムシという昆虫の仲間をエサとしています。今回見かけたのはそのカイガラムシを探している最中だったのですね。シジュウカラの様子をしばらく見ていましたが、色や大きさの違う小鳥が混じっていることに気が付きました。白っぽい小鳥と黄緑色の小鳥。どうやら「エナガ」と「メジロ」のようです。

 

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カメラを見て首をかしげるエナガ        枯れ草にとまったメジロ

 

 どちらも、シジュウカラと同じく、エサとなるカイガラムシの仲間を探しに来ていたようで、枯れ草をつついていましたが、カメラに気が付くとエナガは近くの木に移動してこちらの様子を怪訝(けげん)そうな顔で見ていました。メジロは少し離れた場所へ行き少し警戒しているようでした。驚かせるつもりはなかったんだけど・・・ごめんね・・・。

 小鳥たちとはお別れし、水路沿いを歩いていきます。すると、どこからか見られている気配が。目を凝らすと、「クイナ」がこちらを気にしながら水路を歩いてきました!

 

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水路を歩くクイナ

 

 クイナは、公園内大池にも多くいる真っ黒な鳥オオバンに近い仲間です。枯れ草に紛れて最初は全く気が付きませんでしたが、灰色がかった頭が見えたので何とか気が付くことができました。保護色ってすごいなぁ、とただただ感心するばかりでした。

と思っていたら、今度は別の方からまた何となく視線を感じます。どこにいるんだろう・・・。

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 どこに何がいるか、わかりますか?

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枯れ草に上手に溶け込んだタシギ

 

 上の写真のほぼ中央。じぃ~っとして動きませんが、「タシギ」が。1羽隠れていました。クイナにも負けず劣らず、隠れるのが上手なのでなかなか気が付きませんでした。

 さて、今日は思っていたよりも多くの鳥が見られたのでそろそろ撤収です。来た方向とは逆に水路沿いを歩きます。天気が良かったので、「キジバト」が日向ぼっこ中でした。

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日向ぼっこをしたり・・・          水浴びをしたり・・・

  

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 木の上で目を瞑っていたり・・・

 

 日向ぼっこをしているだけかと思いきや、近くで別のキジバトたちが様々な姿を見せてくれました。その可愛らしさに、眼福眼福(がんぷくがんぷく)です!

 キジバトから少し離れた場所では、「ムクドリ」たちが枯葉の隙間をつついてエサを探しているところでした。時間的にはおやつでしょうか?集団でちょこちょこと歩き回る姿は、何回見ても飽きない可愛さですね。

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エサを探すムクドリの集団

 

 今回は、1本の水路周辺だけで7種もの鳥を観察できました。新横浜公園の水路は、都市部でくらす鳥たちにとって、とてもくらしやすい環境となっているようでした。

 まだまだ厳しい寒さは続きます。冬鳥観察に出かける際は、風邪や新型コロナウィルス対策に加え、防寒対策を万全にして、フィールドワークを楽しんでください!

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