スタッフブログ|日産スタジアム
サクラソウ前線 vol.47
2012/02/03
 

 小机小学校の6年生が1年丹精をこめて育てたサクラソウの芽(根)を今日(1月26日)新横浜公園に植えてくれました。
小机小学校が新横浜公園にサクラソウを植え始めて今回で4回目です。
4年の経過の中でいろんなことが分かってきました。
 その一つは、サクラソウは新横浜公園でも育つと言うことです。サクラソウはどちらかと言うと高山植物の性質を強く持っており、夏の暑さは苦手です。新横浜公園北側園地は陽射しを遮るものがないと言うこともあって、芝生表面でも40℃を越え、園路の舗装面では50℃にもなります。ただ、水路の流れがあるところは水の蒸散作用のため、温度は低くなりサクラソウでも十分に生きて行けます。
 新横浜公園の水路際には陽射しを遮る樹木はありませんが、水路わきにはアシや夏草が茂り、それらの植物の影が地面の温度を下げてくれます。水が流れ、植物の繁茂した場所の地温は水温と同じくらいになります。そこであれば暑さが苦手なサクラソウも十分育ちます。アシはサクラソウとは仲が良いようです。ここに植えられたサクラソウは大きく育ち、花も咲き、実も付けるのですが、ここでの発芽を見ることはありません。
 実生での世代更新にはまだ、何かが足らないようです。冷たい風の中サクラソウを植えてくれた小机小6年生と先生方に感謝いたします。皆さんに植えてもらったサクラソウが咲く時には、生徒の皆さんは中学生ですが、ぜひ、自分の植えたサクラソウを見に来てください、待っています。
サクラソウ1.jpg
↑サクラソウの植え方を教えてもらっています。
サクラソウ2.jpg
撮影日:平成24年1月26日↑滑りそうになる足を踏ん張って、腰を低くして植えます。

新横浜公園生き物観察日記(197)
2012/02/02
 

麦の発芽.jpg
★ 写真  麦の遅い芽吹きです
撮影日時: 平成24年1月22日
場  所: 北側園地の耕作地

 久しぶりの雨、それも、みぞれ交じりの冷たい雨でした。夜半からは雪に替り、翌朝には新横浜公園は一面の銀世界となりました。
 昨年の暮れから1ヶ月を超える晴天が続き、湿度も20%を切る日が続いていました。湿度20%とはサハラ砂漠並みの湿度だとテレビの天気予報で言っていましたが、この雨で乾燥注意報(1988年までは「異常乾燥注意報」と言っていました)は解除となりました。
 公園利用者にとって晴天続きは悪いことではないのですが、この乾燥した天気で影響を受けた植物があります。ムギ(麦)です。ムギの播種時期は最近の温暖化傾向を考慮し、遅く播く傾向にありますが、今年度(平成23年)新横浜公園では12月12日に播種し、発芽したのが1月20日でした。発芽までの期間が36日もかかっています。一昨年(平成21年)は12月12日に播種し、発芽したのは12月26日で、発芽までに12日ですから、一昨年と比べると3倍の日時がかかったと言うことになります。
 1ヶ月以上続いた晴天が土壌の水分までも減らし、麦の発芽を遅らせたと言うことです。地中の温度や湿度は外気の影響をそんなに敏感には受けないものですが、麦の種にとってはとても過酷な土壌条件だったのでしょう。冷たい雪も麦にとっては恵みの雨です。

サクラソウ前線 vol.46
2012/01/27
 

大寒の言葉どおり寒い日が続きます。
昨日までは雨模様の日が続き、積雪もありました。北側園地から見える遠くの山も雪景色です。
 そんな寒い日に大綱中学校の生徒5名が日産スタジアムに体験学習に来てくれました。
5名の生徒全員がサッカーや野球の部員です。本来ならスタジアムのスポーツターフ管理を体験してもらう方が良かったのかもしれませんが、今の時期、生徒たちが参加できる芝生管理の仕事はありません。そこで、北側園地の「サクラソウの水辺づくり」を手伝ってもらいました。
 サクラソウの苗は横浜さくらそう会の三宅さんに用意していただきました。
 植栽予定場所は先日からの雪でぬかっています。斜面で滑りやすい足場の悪い中、土を起こし、砕き、均して植床を作ります。そして、その上に苗(根)を等間隔に並べ、移植ごてで植え込みます。生徒たちは、このような作業の経験はすくなく、サクラソウの苗を見るのも初めてとのことでしたが、丁寧に植えてくれました。
 このような体験を契機に、スポーツ少年が生き物や自然環境に多少でも興味を持ってくれるとうれしいと思います。春になったら自分たちの植えたサクラソウを見に来てください。
DSC01661.jpg
【撮影日:平成24年1月25日】↑ 小さな苗をひとつひとつ丁寧に植え込んで行きます。

DSC01659.jpg 
↑ 植え込み完了です。4月になればここがお花畑になります。

サクラソウ前線 vol.45
2012/01/27
 

 昨日の夜降った雪で校庭も白くなっていましたが、午後までには雪はとけて校庭のところどころに水溜りを作っていました。今日も冷たい一日でした。
でも、そんな冷たい日に小机小学校の6年生がサクラソウの掘り上げをしてくれました。このサクラソウは6年生が5年生の時に植えて、一年世話をして育ててくれたものです。
掘り上げ作業の前に、横浜さくらそう会の三宅さんからサクラソウについてのお話がありました。
 「サクラソウは古典園芸植物として昔から多くの人に愛好されてきただけでなく、自然環境の変化に敏感で、環境指標植物としても大切な植物です。だから、サクラソウを知ることはサクラソウが育つ環境(このような関係をエコシステムと呼びます)を知ることにつながり、引いては人間の生活している地球環境とは何かを考えるヒントにもなる」そんなお話でした。
 お話の後、皆で7個のプランタからサクラソウの芽(根)をほりだし、水洗いしビニール袋に保存しました。
去年植えたのは生徒数と同じ数でした。どれくらい増えたのか楽しみにしていましたが、採れた苗は150くらいでした。今日採取された苗の半分は5年生に引き継ぎ、残りは新横浜公園の北側園地の3号水路に植えてもらいます。
 新横浜公園に植えるのは明後日26日です。
小机小.jpg
【撮影日:平成24年1月24日】↑ 横浜さくらそう会の三宅さんのお話です。

小机小2.jpg
↑ 採取されたサクラソウの苗の一部です。白く見えるのが芽です。

新横浜公園生き物観察日記(196)
2012/01/25
 

水鳥.jpg
★ 写真  水鳥の整列です(コサギ、コガモ、アオサギ)
撮影日時: 平成23年1月22日
場  所: 投てき場横減勢池

 昨日は久しぶりの雨、それも、みぞれ交じりの冷たい雨でした。
この時期、北側園地を吹きぬける風は冷たく、全身ダウンジャケット仕様のコガモでも風を避けます。足の長いサギはよけいに寒そうに見えますが北側園地で、水鳥一番のお気に入りの避寒場所がここです。この場所は工事予定地で、工事用フェンスに囲まれ人の出入りはありません。
 護岸の整備は終わっていますが、今は人の背よりも高いアシが繁茂して格好の風よけを作っています。南は水面で背後にはアシ原、武田信玄が川中島の合戦で用いた「鶴翼の陣」のようです。安全に配慮した鉄壁の構え(陣形)と言えましょうか。
「陣形」とは古来、戦闘部隊の展開を決める作戦のことを言いますが、その起源は中国にあります。
 孫子や三国志でお馴染みです。日本で有名なのは武田信玄の「武田八陣形」ですが、その陣形の名称には鳥の生態に関するものもあります。前記した「鶴翼」は鶴が羽を広げた様子ですし、「雁行」は雁の渡りの姿です。近代戦では火器の発達により、密集形態で戦闘を行うことは少なく、散兵での戦いが主流ですが、鳥の渡りの姿や、生き物の形から戦闘をイメージした戦国武将や参謀は優れた自然観察者だったのかもしれません。
 そう言えば、アメリカンフットボールでは「陣形:Fomation」は今でも健在です。

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