新横浜公園生きもの観察日記369

観察日 : 2022年 3月17日(木)

場 所 : 大池付近、水路付近

植 物 : シダレヤナギ、オオイヌノフグリ、つくし(スギナ)、カントウタンポポ

動 物 : オオバン、キタテハ

記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 

 季節は春へ加速。数日ぶりに来てみると、水辺のヤナギなどが芽吹き始め、枯草色だった公園に緑が増えていました。春が近づき、生きものが一気に動き出してきたような雰囲気です。

 

IMG3829.jpg

シダレヤナギの芽吹き 

 

 足もとのオオイヌノフグリの花は、数える程度だったのが、数えきれないほどに。見事に咲き誇っていました。オオバンは、青いお花畑の中で食事中。冬のときには見られない光景ですね。食べているのはイネ科が中心で、オオイヌノフグリは口にしていないようでした。

 写真を撮っていると、ひらひらとオレンジ色の蝶がやってきました。キタテハです。越冬個体でしょうか。無事に冬をのりきり、お疲れさま。翅を開き、オオイヌノフグリとともに太陽の暖かい光を体で受けていました。 

IMG3798.jpg

びっしりと咲き誇るオオイヌノフグリ 

IMG3815.jpg

 いつもの採食場所がお花畑に様変わり

                                                     

IMG3796.jpg

日の光を受けるキタテハとオオイヌノフグリ

 

  水路沿いを歩いていると、春を感じさせてくれる植物を見つけました。つくしです。もっと出ているところがないか、足もとに注目して歩いていると、近くで発見。まるで林のように生えていました。つくしは、スギナの胞子茎(ほうしけい)と呼ばれる部分。ワラビやゼンマイと同じシダ植物の仲間です。茎の先の部分は、胞子嚢穂(ほうしのうすい)と言い、ここから胞子を出して増えていきます。一足遅れて生えてくる緑色のものが栄養茎(えいようけい)。胞子茎と栄養茎は、地下茎(ちかけい)でつながっています。そばにはカントウタンポポも咲き始めており、春を存分に感じさせてくれた観察になりました。

 

IMG3868.jpg

  つくし(スギナの胞子茎)がたくさん出ていました

IMG3869.jpg

胞子嚢穂 ここから胞子を出します

 

IMG3871.jpg

スギナの栄養茎

IMG3864.jpg

カントウタンポポ

map.jpg