スタッフブログ|日産スタジアム
芝生観察日記(6)
2008/05/10
 

みなさん、こんにちは。
お待たせしました。「芝生観察日記」の第六稿です。
3月のJリーグ開幕戦から約2ヶ月のご無沙汰となってしまいました。
この間、日産スタジアムも職員の異動や事務所内の引越しがあったりで、この芝生観察日記も慌しさに埋もれて遠のいてしまいました。しかし、この間も芝生は元気でしたよ。
                                
写真1は、3月の開幕戦で傷付いた部分に、夏芝が伸びて傷口が埋ってきた状況です。2月の気温が例年よりも低めだったためやや出遅れた夏芝でしたが、今では例年を上回る勢いで、冬芝から夏芝への切り替えが進んでいます。

傷ついた芝生
写真1

しかし、ただ一点、懸念されるのは例年よりも冬芝の芽数が多く、元気なため夏芝が出るのを邪魔しているのです。この状況に対する対策として、芽数を調整するため既にサッチングやグルーミングといった切り替えのための作業を行っていますが、これらの作業についてはまた別の機会に説明します。

写真2は、4月末に撮ったフィールドの全景です。冬芝の芽数が多いため色合いも濃く、綺麗なゼブラ模様となっています。

4月のフィールド
写真2

現在、芝生の刈高は20mm(5月3日時点)。6日にJリーグがあるための設定ですが、この試合が終わるとしばらくフィールドの利用がないため、切り替えのための低刈りとして15mmまで下げる予定です。

ちなみにJリーグなどのトップレベルの平均的な芝生の刈高は、20?25mmです。これは、スタジアムごとの芝生の種類や時季によっても多少前後します。

我々が夏芝と冬芝の切替わり状況を示す時、5対5とか6対4といった表現をしますが、現状は1対9。夏芝が1に対して冬芝が9といった感じでしょうか?
今後は5月末で4対6、6月末には逆転して6対4、7月末で7対3という目処で切替わりが進み、最終的に全部夏芝となるのは8月末から9月に入ってというペースですが、これはあくまでも理想であり、冷夏だったりすると冬芝が完全に消えず、再び冬芝の播種を行う季節を迎えることもあり、毎年お天気と相談しながらの作業となります。

芝生の割合が変化すると芝生の色合いも必然的に変化していくので、その辺もお楽しみに。

さて、今年の切り替えはどうなる事やら??途中経過はみなさんにも随時報告していきますので、次回もお楽しみに!!

前回の芝生観察日記(5)はこちら