新横浜公園生きもの観察日記303

観察日 : 2019年 1月17日(木)

場 所 : 投てき練習場周辺、大池周辺

生きもの: ヒヨドリ、スズメ、トビ

記事作成: 横山大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 2019年、1発目の生きもの観察日記となります。今年もよろしくお願い申し上げます。

 

 観察を行った当日は、大池の周辺で10名程度の方々が大きなレンズ付きのカメラを持って冬鳥の撮影をしているようでした。この鳥についてはまたの機会にということで、今回は普通に観察できる野鳥をご紹介していきたいと思います。投てき練習場方面から観察を始め、少し歩くと、木の上で灰色がかった鳥があたりを見回していました。「ヒヨドリ」です。

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ヒヨドリ

 

  「ヒーヨ、ヒーヨ」という鳴き声からこの名前で呼ばれるようになったそうで、その甲高い鳴き声は、高い木の上からでもよく聞こえます。日本以外では、台湾やフィリピンの一部にも生息し、日本国内と比べると、その数は少ないようです。カメラを向ける私の方を見て、しばらくじっといましたが、後ろから他のヒヨドリが数羽飛んで来ると、一緒になって飛び去っていきました。好物の柿でも探しに行ったのでしょうか?

 

 ヒヨドリを見送り、投てき練習場の周りを半周歩いたところで、大池脇の草原から、何やらガサガサと音がしてきました。色が似ていて分かりにくかったですが、日本で最もポピュラーな野鳥といっても過言ではないであろう、「スズメ」が数羽隠れていました。

DSCF3894.jpgスズメ

 

 俳句や民話、童謡、家紋のモチーフにもなっており、人間の生活と密接に関わってきた野鳥ですが、近年生息数が減少してきているそうです。特に都市部では、農村部と比べ、巣立っているヒナの数が少なく、餌不足が減少原因の一つではないか、とも言われています。今回、草原にいたスズメたちは、葉の隙間に隠れている小さな昆虫類を食べているようでした。耳を澄ますと、スズメたちの鳴き声、植物の葉を剥がす音が聞こえ、目を凝らすと、仲間同士でエサを取り合ったり、こちらのカメラに気づいて首をかしげる様子が見られました。

 

 最後に、大池の様子を見ていこうと思い、ポンプ池付近まで移動し空を見上げると、大きな鳥が飛んでいます。ぱっと見た感じはカラスではないし・・・。カメラのズーム限界まで寄ってシャッターを切りました。その正体は、「トビ」でした。

DSCF3883.jpgトビ

 

 トビといえば、最近ニュース等で「食べていたお弁当を盗まれた」という話題が出ることが多く怖いイメージが強くなってきている野鳥ですが、今回観察できたトビは、人間のお弁当を狙っている様子はなく、大池の周辺を悠々と飛んでいました。トビは大型の猛禽類であるにもかかわらず、オオバンのような鳥類を捕食することはないそうです。それをわかっているのか、大池にいるオオバンたちはさほど警戒しているようには感じませんでした。

 

 冬本番、朝夕の寒暖差が厳しい季節ですが、体調を崩さないように注意しながら今年もフィールドワークをお楽しみください!

トンビほか場所.jpg