新横浜公園生きもの観察日記356

観察日 : 2021年 3月17日(水)

場 所 : 水路付近

動 物 : コサギ

植 物 : ゲンゲ、ハナニラ、スギナ、サギゴケ

記事作成: 横山 大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 3月になり、暖かい日もだいぶ増えてきました。今日も最高気温18℃。上着を着ていると少々汗ばむような陽気でした。かなり暖かいので、春らしい生きものたちの様子を見る事ができるでしょうか?期待大ですね!

 いつもどおり、バタフライガーデンから公園内を右回りに観察スタート。すると早速、バタフライガーデンの横にある田んぼにピンク色のきれいな花がたくさん咲いているのが目に付きました。「ゲンゲ」です。

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目を引く鮮やかなピンク色の花・ゲンゲ(別名:レンゲソウ)

 

 正しい名前は「ゲンゲ」ですが、「れんげ」や「れんげ草」と呼ばれることが多いマメ科の植物です。原産地は中国だそうですが、田んぼの緑肥として利用するために植栽されていたりします。ミツバチの蜜源にもなることでも有名です。運が良ければ、ミツバチが訪花している様子を観察できるかもしれませんね。

 さて、大池に向かって歩いていきます。すると、足元にちらほらと青紫色のきれいな花が目に付きました。「ハナニラ」です。

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大変綺麗なハナニラの花・・・でも毒があります

 

 野菜のニラとは全くの別種で、葉にネギやニラのような匂いがあることからこの名前がついたそうです。食べると激しい下痢を起こすほどの毒性があるため、間違えて食べたりしないよう、注意が必要です。

 ハナニラの写真を撮り終え、移動しようと思い立ち上がると、近くの木の根元に見慣れた植物を見つけました。皆さんご存知の「つくし」、正式には「スギナ」です。

 

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実はシダ植物のスギナ(つくし)

  「スギナ」はシダ植物のため、胞子を作って増えていきます。この胞子を作るのが所謂「つくし」と呼ばれる部分(胞子茎)で、近くに生えてくる杉の葉のような形をした葉の部分(栄養茎)で光合成を行っています。田んぼの畦道や公園等、様々な場所で見かけるので、日本で最も有名なシダ植物かもしれませんね。

 大池沿いに到着です。するとまた足元に紫色のきれいな花を見つけました。調べてみると、「サギゴケ」という植物でした。

  

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スミレ類と見紛うほどの鮮やかな紫色・サギゴケ(ムラサキサギゴケ)

 

 日当たりがよく湿った場所を好むため、あぜ道や水路周辺で見られるようです。新横浜公園の大池の周辺も湿り気が強く、かつ日当たりも良いので「サギゴケ」にとっては条件が整った良い場所のようです。写真の株以外にも散在していました。

 植物の写真ばかり撮っているうちに気がつけば撮れ高上々です。今回は私としては珍しく植物成分多めの記事となりましたが、お楽しみいただければ幸いです。

 最後に水路沿いを見て撤収することにしました。最後の最後で、コサギがガサガサ漁をしている場面に遭遇しました!

 

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エサを探すコサギ

 

 長い足を小刻みに動かして、泥や枯れ草の隙間に隠れているザリガニや小魚を探しています。残念ながら、獲物を捉える瞬間を見ることはできませんでしたが、良い場面に巡り合うことができました。

 

 春の陽気で、自然の中を散歩するには最高の季節になってきました。ですが、新型コロナウィルス対策や花粉症対策等、充分に気をつけてフィールドワークを行ってください!

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