新横浜公園生きもの観察日記292

観察日 : 2018年 8月17日(金)

場 所 : 投てき練習場付近、大池

生きもの: チョウゲンボウ、カルガモ、クワカミキリ

記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 ここ何日か朝晩の気温は、秋の気配が感じられるようになってきました。とは言うもののまだ真夏。日中は暑さが厳しくなるだろうと思い、今回は7時半から観察をスタートしました。

 日産スタジアムの上空がなにやら騒がしい。ハヤブサの仲間のチョウゲンボウが5羽のカラスに追われていました。うまく追手から逃れチョウゲンボウは一安心。するとカラスは別の方向へ向かっていき、カラスの向かう先からはもう1羽チョウゲンボウが出現しました。集団で追われるチョウゲンボウも大変ですが、猛禽類から身を守ろうとするカラスも必死ですね。

 公園内に入ると、あんなに騒がしかったアブラゼミなどの鳴き声は静か。代わりに草むらからエンマコオロギなど秋の虫たちの声が響いており、着実に季節が変わっていっていることを実感できました。鳴き声を涼しげに聴きながら、クワの木を見ると、枝にクワカミキリを発見!反射的に捕まえようと手が動いてしまい、写真が先だったと枝に戻したのですが、ポロッと落ちる。何回やっても落ちてしまうので、諦めて地面で撮りました。手にする度に「キュイキュイ」鳴くのですが、前胸あたり(下写真の黄丸)をしきりに動かし音を出しているようでした。

IMG_1706.jpgクワカミキリ  強そう~!IMG_1701.jpg

 最近は厳しい暑さのためだったのか、大池にはアオサギがポツ、ポツといる程度でしたが、カルガモが16羽もいてとても賑やかでした。このうち、体が明らかに小さい子ガモは2羽。お母さんガモに付いて水草などパクパク食べていました。この母ガモがすっと首を伸ばして何かに気づいた様子。近くにいたカルガモの群れからもグワァ、グワァと鳴き声が。私はタカが出たのかと見上げたと同時に、水面からは水しぶきがバシャッ!そこから上昇していったのはチョウゲンボウでした。水しぶきのそばにいたのは、大きな体のカルガモだったため、本気で狩ろうというよりは好奇心が強く滑空していったのかなと思いますが、こんなチョウゲンボウの行動を目撃したのは初めてだったのでとても驚きました。

 ジリジリ暑くなりはじめてきた10時に観察を終了。汗ひとつかかず快適に巡ることができました。チョウゲンボウの珍しい行動を観察することができ、やはり早起きは三文の徳ですね。

IMG_1729.jpgカルガモの親子

IMG_1737.jpg上親子のそばにいたカルガモ

チョウゲンボウほか場所.jpg