9月22日(土)日産スタジアム・新横浜公園をコースとした自転車のお祭り「日産スタジアム・サイクルパークフェスティバル」を開催しました。このイベントは今回が14回目の開催となります。"1年に1度だけ"日産スタジアムと新横浜公園全体を自転車で走ることのできるイベントです!
スタジアムを駆け抜ける選手たち
スタート前に開会式とレースの注意などを説明する「ライダーズミーティング」を行ないました。本大会は、全長3.2kmのコースを制限時間内に何周できるかを競います。しかしながら、勝負の中にも安全第一をモットーに大会を運営しております。今回は、午前中まで雨が降り続いており、とても滑りやすい状況になっていたことから、カーブ等ではしっかりと速度を落とすように説明がありました。また、安全対策の一環として、モータースポーツのF-1同様のフラッグマーシャル制度を導入しています。
フラッグマーシャル制度について説明中
いよいよ競技スタートです。まず午前中は3時間の部・キングの部が一斉にスタートです。そして午後に2時間の部とキングの部がスタートします。ゲストライダーを先頭に、スタジアムを出発した後に、新横浜公園内のコースへと出ていきます。
さぁいよいよスタートです!!
公園内では、園路にキレイに咲いたコスモスや「ラグビーかかし」がレースを見守ってくれていました。
園路のコスモスと選手
選手を見守るラグビーかかしたち
スタジアム内・公園内では選手だけでなく、ご来園いただいた皆さまに楽しんでいただけるよう、場外イベントを開催いたしました。場外では、サイクルジャージの販売や2人乗り自転車「タンデム自転車体験会」など、自転車に関わる様々なブースが出展されました。さらに、昨年に引き続きフリーマーケットも同時に開催され、スタジアム周辺は大変多くの来園者でにぎわいました。
場外ブース
タンデム自転車体験会
時間になりましたら、マーシャル長のフラッグを合図に、レース終了となります。
ゴール!!!
最後の種目は、キッズレースです。たくさんの子どもたちがそれぞれの自転車(車輪の付いている乗り物)でスタジアムを駆け抜けていました。ほっこりとした、ほほえましい姿にスタジアムが笑顔に包まれました。
スタート前はみんな緊張していました
ゴール!! よくがんばりました!!!
ビギナー・ファミリー・キッズ・仮装・エンジョイライダーから、レース経験豊富な方まで、誰もが楽しめる自転車イベントです。
本大会は大きなケガやアクシデントもなく終えることができました。フラッグマーシャルとしてご活躍頂きました日産スタジアム自慢のボランティアの方々をご紹介いたします。

普段は新横浜公園内を自転車で走行することは原則禁止しています。当日は、新横浜公園内多くの場所を立ち入り禁止とし、公園利用者の方々にご不便をおかけしました。ご協力いただきありがとうございました。
来年の開催が決まり次第、日程などをご案内いたしますので、皆様のご参加とご来場をお待ちしております!!
観察日 : 2018年 9月27日(木)
場 所 : 園内水路付近、大池
生きもの: カワセミ、アオサギ、バン
記事作成: 横山大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
暑さもだいぶ落ち着き、涼しい日が続くようになってきました。個人的には、これくらい涼しい方が活動しやすく、何かと助かるのですが、油断するとすぐに風邪をひくので、要注意の今日このごろです。さて今回は、観察日が生憎の雨模様で昆虫があまり見られなかったため、鳥類をご紹介していきたいと思います。
冷たい雨の降るなか、園内の水路沿いをゆっくり移動しながら観察していると、なにか青く光るものがものすごいスピードで水路のすぐ上を通過していきました。なんとか目で追うと、水路の岩の上に着地し、水面を覗き込んでいました。その正体は、皆様ご存知の「カワセミ」でした。
カワセミ
最近、TV番組などでも「都市の自然にカワセミが帰ってきた!」というような見出しで紹介されることも多いこの鳥ですが、実は絶滅危惧種や天然記念物等には選ばれておらず、比較的広い地域で見ることができます。ですが、何度見てもそのキレイな見た目には惚れぼれしてしまいます。漢字では「翡翠(ヒスイ)」とも書き、光の加減によっては羽が美しい緑色にも見えます。写真を撮りながら見とれていると、水に飛び込み、小さな魚を咥えて飛び去っていきました。
カワセミの写真が撮れたので、撮れ高は上々かなと思っていると、いきなり雨が強くなり、びしょびしょになってしまいました・・・。しかし10分くらい雨宿りをすると、雨足は弱くなり、晴れ間も見えてきたので、大池の周りを1周してみました。いつも見かける「アオサギ」がいたのですが、なんだか様子が違います。
アオサギ(幼鳥)
「全体的にいつも見るやつより白っぽい!全然青くない!」とびっくり。調べてみると紛うことなきアオサギではあったのですが、その幼鳥でした。幼鳥の頃は全体的に薄いグレーで、特徴的な頭部の色も薄く、下嘴だけが黄色いようです。その後も、大池沿いに歩いていくと、カモ?否、「バン」を発見です。
バン(幼鳥)
繁殖期には羽は真っ黒、額部分(額板)が鮮やかな赤色になるハトよりも若干大きいくらいの冬鳥ですが、今回確認できたのは幼鳥だったため、全体的に色も薄く、額も赤くなっていませんでした。「クルルッ!」と大きな声で鳴くことから、田んぼや池の番をしているように見えたことから、この名前になったようです。ちなみに漢字では「鷭」と書くそうです。余談ですが、東京湾を挟んでお隣、私の出身地千葉県では準絶滅危惧種に選ばれているんだとか。確かに子どもの頃には見たことがなく、こちらに越してきてから初めて見かけて、感動したのを思い出しました。
これからどんどん寒くなっていきますが、昆虫であればバッタ・コオロギ類、鳥類であれば冬鳥たちの観察にもってこいの時期になります。寒さ対策に注意しながら、フィールドワークをお楽しみください!

観察日 : 2018年 9月20日(木)
場 所 : 大池
生きもの: モズ、コガモ、バン、アオサギ、ミシシッピアカミミガメ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
秋は鳥の渡りの季節。新横浜公園では9月中旬になるとカモやシギ等の仲間が見られ始め、とてもおもしろい時期になります。公園を歩き始めて早速聞こえてきたのは「キイキイキイ、、、」というモズの大きな鳴き声。「高鳴き」と呼ばれ、縄張りを主張する声です。これまでモズは、秋から春にかけて確認していましたが、今年は8月に観察したためちょっと驚きました。アシ原からスズメ大の鳥が飛び出したため、オオヨシキリだと思ったのですが、とまった先にいたのはボサボサ姿のモズ(幼鳥)でした。少数は、公園内で繁殖している可能性もあるのかもしれませんね。
モズ(眼を通るはっきりした黒い帯模様はオス)
大池は、相変わらず枯ヒシの茶色い水面が広がっており、水際のヒメガマやアシには30羽ほどのカルガモたちが休憩中。その中に明らかに体が小さいカモが6羽おり、コガモがやってきていました。オスはまだメスと同じような羽の色合いですので、派手な生殖羽に変わっていく様子をぜひ観察してみてください。
カモを見ながら池沿いを歩いていると、バンの子どもとミシシッピアカミミガメが話をしているような感じだったため、ついパシャリ。
「バン:やっと涼しくなってきたね~」
「ミシシッピアカミミガメ:今年の夏は暑すぎて甲羅が溶けそうだったよー!」
みなさんは吹き出しにどんな会話を入れるでしょう?
これからどんな渡りの鳥が見られるか楽しみです。
コガモ(ウキクサを採餌中)
コガモ(浮いたヒメガマの根で休憩)
世間話でもしているようですね。
アオサギ(中央奥)、バン(手前左)、ミシシッピアカミミガメ

「新横浜公園四季折々のいきもの観察会」(協賛:株式会社春秋商事)の3回目の観察会を開催しました。
講師は特定非営利活動法人鶴見川流域ネットワーキング(NPO TRネット)さんです。今回は、虫と草花を対象に、限られた時間内で採集する"バイオブリッツ"と落とし穴トラップを仕掛けての生きものみっけです。
天気いいぞ!出発です。第1運動広場と大池の間のエリアにNPO TRネットさんがあらかじめ仕掛けておいた蝶トラップを見に行きました。

あらかじめ仕掛けておいた蝶トラップの様子
下のお皿にはバナナ・梨を腐らせて発酵させたものが入っています。ネットの中に「ベニスズメ」がかかってました。
ベニスズメ
あざやかな紫色のコムラサキ
トラップのすぐそばで、「コムラサキ」を網で捕まえました。エサに引き寄せられたようです。
さて、みんなで落とし穴トラップを仕掛けましょう。プラスチックカップに魚肉ソーセージを入れて、土を掘った中にカップを埋め込み、落とし穴にします。

落とし穴は"バイオブリッツ"の後に観察しに来ます。どんな生きものがかかっているか楽しみですね。
バイオブリッツを行う大池とコスモス畑の間のエリアに移動します。大池の鳥も観察してみましょう。「ダイサギ」と食事中の「カルガモ」がいました。

ダイサギ
食事中のカルガモ
制限時間25分間でバイオブリッツ開始です。みなさん上手に草花も虫もたくさん集めてきました。

草花については阿部先生から、虫については横ちゃん先生から、名前と特徴を教えてもらいました。生きものの名前はボードに書き出していきます。いったい何種類になるでしょう・・・
阿部先生
横ちゃん先生
結果は、63種!たくさんの生きものを見つけることができました。昨年の68種(30分間)に及びませんでしたが、時間が5分短かったからだよね!?
ベニスズメの幼虫
アオモンイトトンボ
大池を覆っている「ヒシ」
コクワガタ
ショウリョウバッタ
トノサマバッタ
それでは、落とし穴トラップのカップを回収しに行きましょう。何が入っているかな。

エンマコオロギ(中央)とツヅレサセコオロギ(右下)
バイオブリッツでは捕まらなかった「クモの仲間」や「エンマコオロギ」が落とし穴トラップにかかっていました。
今回の観察会で捕まえた生きものたちは、観察終了後、公園内に戻しています。ご来園のみなさまも公園内の生きものは持ち帰らないようにお願いします。
四季折々のいきもの観察会は年間で全5回行われる予定です。次回、第4回開催は10月14日(日)「外来種とどうつきあうか」です。特別講師 慶応義塾大学名誉教授 岸由二氏による座学です。「新横浜公園にはどんな外来種がいるの?」「外来種ってそもそも何?」について、写真やスライドを使って説明します。ぜひご参加ください。
芝生観察日記の第八十三話です。
平成30年9月23日(日)
<~ Road to 2019&2020 ~>
9月18日(火)、今年も秋から春に向けた利用への準備として冬芝の種をオーバーシードしました。ハイブリッド芝に張り替えて初となる重要な作業であるとともに、来年のラグビーワールドカップに向けて多くの試験的要素を兼ねた作業です。とはいえ、作業の流れは大きく変わりません。
まずは、播いた冬芝の種が発芽し易い環境にするためサッチングリールを使って夏芝の密度を梳いて、種が地面に接するようにします。この時、通常はバーチカルモアを使うことが多いいのですが、ハイブリッド芝に代わったことでバーチカルカットを始め、いくつかの作業に制限があるため今回はサッチングリールを使うこととしました。

何となく芝生に隙間があるのが判りますか。種の大きさはわずか数ミリなので、これだけ隙間があれば十分です。しかし、冬芝の生育を考えると本来ならもう少しスッキリと梳きたいのが本音です。と言うのも、温暖化の影響か、最近は10月中旬、時には10月末でも30℃近くまで気温が上がることが多々あり、暖地型芝の休眠が遅れる傾向にあります。そのため、オーバーシード後に暖地型芝の勢いが鈍らず、発芽した冬芝の生育を抑制してしまうことがあります。また、オーバーシード後の養生期間が2週間程度しか確保できないため、あまり暖地型芝を梳き過ぎて、傷めてしまうリスクにも配慮する必要があります。このような点を考慮して慎重に作業を計画的に進めます。
今回のサッチング掛けは、地表面から5mm上げた設定としました。

そして、スピードシーダーを使ってオーバーシードを行います。これは毎年の定番です。播種する種は今年もペレニアルライグラスです。播種量も㎡辺り30gと、これも例年通りです。
来月、10月27日(土)には、来年のワールドカップに向けたテストマッチとして、ニュージーランド代表vsオーストラリア代表という前回大会の決勝戦で対戦した両国による「キヤノン ブレディスローカップ2018」が開催されるため、播種量をやや多めに播きたかったという想いもありますが、今年張替えたばかりのハイブリッド芝の負担を考慮して例年通りの播種量に落ち着きました。

そして、播種から5日経過した今日の状況です。2日前に発根を確認し、昨日発芽したと思ったら既に2cm程度に達しました。ツンツンと上に伸びた針のようなライグラスの幼少芽が判りますか。
スポーツの秋、なかなか理解され辛い冬芝の養生期間。でも一年の内で最も大事な期間なのです。
来週には陸上の全国統一かけっこチャレンジ2018を経て、本格的にスポーツターフとして使用するのは、10月5日(金)のJリーグ(横浜F・マリノス対コンサドーレ札幌)となります。理想は、一つの種から3葉が出た状態であればベストなのですが。。。
ようやく芽生えた冬芝の赤ちゃんを丈夫で元気な子に育てていきます。成人するのは来春です。
また、生育過程を報告します。