観察日 : 2018年 4月15日(日)
場 所 : 園内遊具広場周辺、第3駐車場周辺
生きもの: ニッポンヒゲナガハナバチ、オカダンゴムシ
植 物: ヤセウツボ
記事作成: 横山大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
先月9日に鶴見川の水が遊水地に越流してから早1ヶ月。暖かい日が続き、日によっては真夏日目前という異常な暑さに私は少し参っていますが、生きものたちは日向ぼっこをしたり、元気に動き回っていたりと、活発になってきました。今回は久々に私の好きな昆虫も含め、春に見られる生きものをご紹介させていただきたいと思います。
まずは、奇妙な植物、「ヤセウツボ」です。


「これ、なんだ?」約4年前、初めてこの植物を見た時はこう思いました。図鑑やインターネットで調べたり、植物の知識豊富な方々にお聞きすると、ヤセウツボというマメ科やキク科植物に寄生する植物だということがわかり、「寄生」という生態の植物がこんな身近にあるということにとても驚きました。この植物には葉緑素がないため、全体的に薄い紫色~褐色をしています。花の形状も唇形で、その形のまま人間大のサイズにしたらSF映画にでも登場しそうなデザインです。しかし、大きく育っても50cm前後くらいだそうで、一般に見かけるのは15~20cmくらいです。元々は南ヨーロッパ原産で、牧草に紛れて1930年頃に日本に入ってきたようです。牧草や農作物に寄生すると、その成長を阻害するため、環境省の外来種旧カテゴリでは要注意外来生物に指定されていました。
続いては、新横浜公園で普通に見られるミツバチの仲間、「ニッポンヒゲナガハナバチ」です。

タンポポの花粉を集めに来たのか、そちらに夢中で全くカメラを気にしていませんでした。写真のように触角が長いのはオスで、メスは短いです。全然「ヒゲナガ」ではないので、別種のように見えます。写真の個体はオスで花に夢中になっていたため大丈夫でしたが、メスは他のハチと同様に針を持っていますので、刺されないようご注意下さい。
最後は、子どもたちの良き遊び相手、「オカダンゴムシ」です。

大変身近な生きもので、子どもの頃に、たくさんつかまえた経験のある大人の方も多いのではないでしょうか?ですがこのオカダンゴムシ、実は外来種といわれています。原産はヨーロッパで、明治時代に船の積み荷に混じって日本に入ってきたとされています。ただ、外来種とはいっても、特別悪さをするわけではないので、必死に駆除する必要はありませんのでご安心下さい。庭先のプランターや石の下など、様々な場所で見られる生きもので、落ち葉や枯れた植物、小動物の死骸などを食べて分解し土に還してくれる「分解者」です。このおかげで、土が良くなり、多くの生きものたちが暮らしていけるようになる、といっても過言ではないでしょう。ダンゴムシや、よく似たワラジムシは、生きものたちのつながりの基盤を支えるという大変重要な役割を担う、「縁の下の力持ち」的存在なのです。
暖かい日が増え、生きものたちの活動も活発化してきました。しかし、ハチやヘビといった毒を持つ可能性のある生きものもそろそろでてくるので、充分に注意してフィールドワークをお楽しみ下さい!

観察日 : 2018年 4月6日(金)
場 所 : 中央広場周辺
生きもの: カルガモ、タネツケバナ、キュウリグサ、コメツブツメクサ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
いつもは北側園地の様子を観察してお届けしていますが、3月9日の鶴見川から多目的遊水地への流入で土砂が多く入り込み、園内の清掃、利用再開に時間がかかっているため、今回は中央広場周辺で観察しました。
中央広場とスケボー広場の間には、大池から入り込んできている水辺があり、カルガモが2羽いました。手前は全体的に羽色が暗いのでオス、奥は明るいのでメスでしょう。アシの芽生えが目隠しになって、リラックスしているようでした。これから繁殖の時期、無事にたくさんの子ガモを孵して育ててほしいですね。

水辺では、小さな白い花を咲かせる植物も見つけました。タネツケバナ(種漬花)です。お米の種子である種もみを水に漬けるころに花が咲くことからそう呼ばれています。アブラナ科の植物なので、ぱっと見るとナズナによく似ています。
堤防の斜面には、キュウリグサとコメツブツメクサが咲いていました。キュウリグサは、葉をもむとキュウリの匂いがするので、名前の由来になっていますが、私はあまりそう感じたことがありません。ワスレナグサと同じムラサキ科で、花の形がよく似ています。つぼみのついている花序がクルっと巻いているのが特徴です。写真ではわかりにくいのでぜひ、探して自分の目で確認してください。
コメツブツメクサ(米粒詰草)は、マメ科の植物でシロツメクサと同じように小さな花がたくさん集まってついています。黄色いのでわかりやすいですが、コメツブよりもっと多く花がついているクスダマツメクサ(薬玉詰草)が混じっているときもあります。同じように大きさで対比して名づけられた植物で身近なものには、カラスノエンドウとスズメノエンドウというのもありますね。
中央広場は北側園地ほどじっくり見てきたエリアではなかっただけに、目を向けるといろいろな発見、観察をすることができました。



皆さんこんにちは。3月23日に新横浜公園でも開花が確認されました。約1週間が経過してほぼ満開になっています。開花日以降暖かい晴天の日が多く、25日からは連日20℃を越える汗ばむような日が続いているため、遅れ気味だった『ヨコハマヒザクラ』も見頃となっています。
新横浜公園標準木
ほぼ満開になりました
園内に1本だけあるヨコハマヒザクラ
濃いピンク色が鮮やかです
春休みに入ったこともあり、平日にも関わらず多くの方が花見を楽しまれています。気候のよくなってきました。今週末は多くの来場者が予想されています。
新横浜公園の標準木(日産フィールド小机脇)のソメイヨシノ
ご家族で木の下でのピクニックは如何でしょうか
北側園地の桜も見頃となっていますが復旧作業のため、開放できない状態が続いて申し訳ありません。大変ご迷惑をお掛けしますが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
堆積している汚泥
水洗いしています
量の多い泥は人力で集めています
水路も埋まってしまっています
バキュームで吸い取っています
芝生の中に入った泥を掻きだしています
北側の桜も咲き始めています
観て頂けないのが残念です
皆さんこんにちは。3月17日に東京で、翌18日には横浜で桜の開花宣言が発表されました。ここ、新横浜公園でもそろそろ開花のたよりが出せるのではと思っている矢先、季節外れの雪が降ってしまいました。
夕方にはなくなってしまいましたが、一時は一面銀世界となりました。
日産フィールド小机(3月21日12時30分頃)
球技場(3月21日12時30分頃)
前回も記載した通り、小机町周辺は横浜市内(関内周辺)より気温が少々低いため、4・5日ほど開花が遅くなっています。雪や雨によってもう少し遅くなるのではないかと心配しましたが、新横浜公園内の標準木(ソメイヨシノ)は3月23日に開花(5輪以上の開花)が確認できました。
新横浜公園の標準木(日産フィールド小机脇)のソメイヨシノ
標準木で10数輪の開花が確認できました
脇のヤマザクラの方が開花が進んでいます
個体差があり三分咲きの木もあります
園内に1本だけある『ヨコハマヒザクラ』も3月24日に開花が確認できました。
ソメイヨシノと比べると濃いピンク色のヨコハマヒザクラ
脇のヤマザクラの方が開花が進んでいます
種類や木の個体差もあって、まだ開花したばかりの木や既に五分咲きになっているものもあります。三分咲きの木の下では少し早いお花見をされている人の姿も見受けられました。最も開花が進んでいる木は小机駅からの導線沿い(小机第一歩道橋脇)のソメイヨシノで五分咲きとなっています。是非観に来てください。
小机駅からの導線、脇のユキヤナギも満開です
五~六分咲きになっています
前回も記載しましたが、新横浜公園内は3月9日に鶴見川の水位が上がって越流堤を越えてしまった影響で、現在もまだ閉鎖中となっています。日々清掃作業を行っておりますが、桜が散るまでに終了されることは大変難しい状況です。大変ご迷惑をお掛けしますが、ご理解のほどよろしくお願いします。

皆さんこんにちは。3月も中旬になりそろそろ桜の開花が気になる季節となりました。毎年楽しみにされている方も多いかと思います。
現在の新横浜公園の状況は、ご承知の方もいらっしゃると思いますが、3月9日早朝に鶴見川が越流し、公園内に川の水が入ってしまったことにより、北側園地内が立ち入り禁止となっております。今回の越流は過去にないほどの短時間で一気に多量の水が流れ込んでしまったため、大量の土砂も一緒に入ってしまい、北側園地内に2~5㌢ほど堆積してしまいました。
園路等、重機を入れて除去できる部分は既になくなっていますが、芝生地や水路内などの機械を入れることのできない箇所はすべて人力による除去となっています。

浸水した日産F小机
汚泥を被った球技場
懸命に修復を行っていますが、桜が開花するまでに北側園地内の開放を行うことが非常に困難な状況となっていること、深くお詫び申し上げるとともにご理解のほど、よろしくお願いします。
このような状況になっていますが、新横浜公園には既に開放されている場所にも桜の木があります。観ることの出来る現在の桜の状況をご報告します。
小机舗道沿いのソメイヨシノ

脇にあるユキヤナギはもうすぐ満開です
新横浜公園の標準木(小机F脇)のソメイヨシノ

標準木の蕾はまだすこし硬いようです

標準木脇にあるヤマザクラは少し綻んでます

まだ、全体的にピンク色には見えません
観ることのできる桜の木がある場所は、小机駅からスタジアムへ向かう道すがら、小机第一歩道橋の手前に2本のソメイヨシノがあります。また、第3駐車場と日産F小机の間にもソメイヨシノとヤマザクラがあります。数は少なくなりますが、下は芝生になっておりお花見も可能となっていますので、お越しいただければと思います。
関東(東京)地方の開花は3月17日でした。昨年より4日ほど早い開花となっています。新横浜公園の開花日は一昨年が3月29日、昨年は3月30日でした。小机町周辺では、気象庁の発表する開花日より4~5日遅くなっています。
