観察日 : 2022年 1月7日(金)

場 所 : 投てき練習場付近、大池

生きもの: シジュウカラ、カワラヒワ、ジョウビタキ、ツグミ、オオバン、ハシビロガモ、ミコアイサ、アオサギ、コサギ、カワウ

記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 夕方には4㎝。1月6日午前から降りはじめた雪。しっかり積もりました。これは写真を撮りに行かなければと、翌日の予定を急遽変更して、観察を行うことにしました。

 7日朝、新横浜公園は一面真っ白。これほどの雪は、2018年1月22日以来でしょうか。雪景色の新横浜公園も美しいですね。

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 亀の甲橋から草地広場方向を撮影        富士山まで雲ひとつなし

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朝日を浴びる樹冠(じゅかん)の雪が綺麗       雪と日産スタジアム

 

 投てき練習場付近から観察をスタートすると、早速木の上の方からシジュウカラやカワラヒワの声が聞こえてきました。両種とも5、6羽ほどおり、シジュウカラはハンノキの実を食べ、カワラヒワはアキニレの実を食べていました。

 少し進むと地面にジョウビタキの雄を発見。先月の観察日記で紹介した個体と同じかもしれませんね。今回は、雪が残る地面でピラカンサの赤い実を食べている場面が撮れました。ピラカンサの実は、あまり鳥に好まれていないようですが、この時は2個食べていました。

 観察していると、近くの木の枝が動いたため、目を向けてみると、ツグミが1羽とまっていました。例年、11月くらいから見られるようになるのですが、今シーズンは確認できてなく心配していました。無事、新横浜公園にも姿を見せてくれて一安心です。

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   採食中のカワラヒワ          ピラカンサの実を食べるジョウビタキ

   嘴(くちばし)に雪がついていますね。

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冬鳥のツグミ

 

 冬の大池は、いつもカモやオオバンなどの水鳥でにぎわっていますが、今日は姿が見えません。池に近づくと、それもそのはず、水面が広く凍っていました。池の様子を観察しながら、修景池付近へ。すると、水面を歩いている黒い鳥が1羽。オオバンです。氷上のオオバンは初めて見ました。水中で水を掻くのに特化した弁足(べんそく)は、氷の上では吸盤のような役割にもなるのではと、一瞬予想しましたがはずれ。たまにズルっと滑りながらも頑張って歩いていました。

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一面結氷               凍っている様子

 

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氷の上を歩くオオバン

 

 越流堤前まで来ると、水面の氷はなくなり、ハシビロガモやミコアイサ、アオサギ、コサギ、カワウなどの野鳥がいました。やはり、凍っていない場所に集合していたのですね。カワウは2羽各々が何回も潜水して餌を捕えようとしていました。浮上後、嘴に魚をくわえているところを1回見ることができたのですが、カメラはあと一歩間に合わず、撮れませんでした。

 今後も新横浜公園の生きものを楽しく分かりやすくお伝えしていきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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新年のご挨拶

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 令和4年 本年もよろしくお願いいたします。

 昨年、ここ新横浜公園の横浜国際総合競技場では東京2020オリンピックのサッカー競技が開催されました。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、残念ながら無観客となってしまいましたが、男子決勝の他、急遽会場が変更になり開催した女子の決勝を含め全12試合の熱い戦いが繰り広げられました。

 これにより、サッカーワールドカップ、ラグビーワールドカップ、オリンピック3つの大会の決勝会場となった世界で唯一の競技場となりました。(「Final Stadium×3」)

 私たちはこれからも、みなさまに多くの笑顔と感動を届けられる施設として努めてまいります。

 新型コロナウイルス感染症の収束が見えない状況ではありますが、来場される皆様の感染対策のご理解・ご協力も引続きお願いいたします。

 一日も早く、7万2千名のお客様で賑わうスタジアムが戻ってくることと、皆様のご健康とご多幸をお祈りしております。

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芝生観察日記 第121話

芝生観察日記の第百二十一話です。

令和三年12月27日(月)

 

 昨日、日産スタジアムでの令和3年最後となるイベント「JAPAN ALL STAR 2021」が開催され、1万人近いお客様が来場されました。

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 ラモス瑠偉さんと風間八宏さんが監督を務めた現役とOBの混合チームに人気YouTuberを中心としたアマチュアのサッカーチームを加えたエキシビジョンマッチでした。

 イベント直前に電撃参加が決まった三浦知良選手のゴールが決まり、カズダンスが披露された瞬間には最高の盛り上がりを見せました。やはりKINGは持ってますね。       

 ピッチは、12月4日のマリノスホーム最終戦以来3週間ぶりの利用となりましたが、この間は霜や寒風から芝生を護るため保温シートを掛けていたため、まずまずの状態であったと思います。

 芝生の刈高は20㎜。前日9日ぶりに刈込みを行いましたが、成長は鈍く、殆ど刈カスは出ません。

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 エキシビジョンマッチですが、現役選手も含まれており、所々で芝生が飛び、小さな傷も発生しました。

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 今年の秋は、寒暖の差が激しく、最高気温が30℃を超えた翌日に20℃まで下がるような陽気が繰り返され、オーバーシード後のライグラスの成長が思わしくありませんでした。

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 この時季としては、まだまだ葉が針のように細く、力強さが感じられないライグラスですが、次回の本格的な利用は、年明け15日のプロラグビー「横浜キャノンイーグルスvsコベルコ神戸スティーラーズ」となります。現状のままでは、とてもラグビー利用に耐えられないので、この先も保温シートとアンダーヒーティングをうまく使ってライグラスの成長を促していきます。

 日産スタジアムの仕事納めは、明日28日となります。

保温シートを剥がし、今年最後の刈込みと液肥散布を行う予定です。

今年は、緊急事態宣言や東京2020の影響で、芝生観察日記も思うように更新できませんでしたが、来年はもう少し定期的に更新していきます。

 みなさま良いお年をお迎えください。来年もどうぞよろしくお願い致します。

観察日 : 2021年 12月23日(木)

場 所 : 投てき場周辺、園内水路周辺、大池周辺

生きもの: スズメ、ジョウビタキ、ムクドリ、コサギ、カワウ

記事作成: 横山 大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 朝夕の冷え込みがいっそう厳しくなってきました。それでも日中は暖かいので、生きものたちの観察には最適ですね。さて、今回はカモやオオバン以外の冬鳥に出会うことはできるでしょうか?早速、観察スタートです!

 いつもとコースを変えて、まずは投てき場方面に向かいます。頭上から聞こえてきたのは「チュンチュン」という聞き慣れた声。街中でもよく見かける鳥、「スズメ」です。

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こちらを気にしている様子のスズメ

 

 昔から人と近い場所で暮らしてきた鳥ということもあり、日本では俳句や童謡などによく登場し、家紋にもなっています。あまりにも身近なので、じっくりと観察する機会は少ないと思います。ですが、よ~く見てみると、焦げ茶・薄茶・白・黒と地味ではありますが、様々な色が複雑に組み合わさってとても美しい模様を成しています。個人的には、大変魅力的な野鳥だと思います。

 投てき練習場の周辺をもう少し散策してみます。すると、鮮やかな橙色の小鳥が目に入りました。いつも見かけるモズとは模様が違います。頭は灰色で、ニット帽をかぶっているようにも見えました。カメラでズームしてみると、「ジョウビタキ」のオスでした。

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色鮮やかなジョウビタキのオス

 

 ジョウビタキ。一番の特徴はその鳴き声。自転車のブレーキのような「キーッ・キーッ」という甲高い特徴的な声をしています。スズメより少し小さいくらいの大きさで、日本では冬鳥として全国各地で観察できます。新横浜公園でも、その色鮮やかな羽で毎年野鳥ファンの目を楽しませてくれます。

 少し移動して、修景池へと続く水路のあたりにやってきました。水路脇に置かれた岩の近くに「ムクドリ」がいました。エサを探しているようです。

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岩の上のムクドリ

 

 スズメ同様、街中でもよく見かける野鳥の1種です。大群を作って寝床とする木に集まるので、近隣住民の方々からは嫌われがちですが、オレンジ色のクチバシと脚が美しい鳥です。岩の周辺をウロウロしながら地面をつついていましたが、残念ながらお腹がいっぱいになりそうな大物が捕れている様子はなく、写真を撮り終わると同時にエサを求めて飛び去って行きました。

 大池にやってきました。たくさんのカモたちがいますが、その奥で「コサギ」が脚を小刻みに動かしてガサガサ漁をしていました。ここは少し粘って、獲物を捕らえる瞬間を撮影したいところ。と、思った次の瞬間―――。

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獲物を捕らえたコサギ(赤丸内)

  

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捕らえたのは魚のようです。

 

 魚を捕らえました!そこそこの大きさです。ピンボケですが、オオクチバスでしょうか?この後は器用に向きを変えて、丸呑みしていました。そんなコサギの近くに「カワウ」が悠々と泳いでやってきました。

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繁殖羽になったカワウ

 

 頭から首にかけての羽が白っぽくなっています。これは繁殖羽で、周りに繁殖できるようになった事を伝え、パートナーを探すためのものです。白髪じゃありません。普段の全身黒色なのも良いですが、これはこれで凛々しく見えてかっこいいですね。

 冬本番。冬鳥観察のシーズンですが、風邪や新型コロナウィルス対策に加え、防寒対策を万全にして、フィールドワークを楽しんでください!

 今年も一年、「新横浜公園生きもの観察日記」をご覧いただきありがとうございました。来年も新横浜公園の生きものたちの魅力をお伝えしていきますので、よろしくお願いいたします。

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「新横浜公園四季折々の生きもの観察会」(協賛:株式会社春秋商事)今年度の5回目を開催しました。

 この観察会は、鶴見川の多目的遊水地として水と緑が豊かな新横浜公園と生息する多種多様な生きものの理解を深めていただく機会として、年5回を予定しました。

 今回は、新横浜公園の大池沿いを歩いて、冬になるとやってくるカモ類・猛禽類(もうきんるい)・小鳥などの野鳥の観察とクリスマスに向けて公園内の植物を使ってミニリース作りをしました。

 講師はNPO法人鶴見川流域ネットワーキング(以下npoTRネット)さんです。

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 npoTRネット阿部さんから、先ずは双眼鏡の焦点の合わせ方などの使い方を教えてもらいました。風もなく青空のいいお天気です。「太陽が出ているので、絶対に双眼鏡で太陽を見ないようにしましょう。」と約束をして観察をはじめました。

 公園の北側に位置する減勢池(大池)に向かいます。鶴見川の多目的遊水地である新横浜公園は、鶴見川の水の量が増えると越流堤から公園へ水が流入してきます。減勢池は水の勢いを弱める働きをします。

 大池の手前にあるバタフライガーデン付近でモズのはやにえとカマキリの卵を観察しました。

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モズのはやにえ(ケラ)

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モズ

 モズは捕らえた生きものを枝先に突き刺して「はやにえ」を作りますが、その目的が2019年にわかりました。餌の少ない真冬に保存食としてはやにえを食べているオスのモズは声がいいそうです。(歌声の速度が速いほどメスにとって魅力的なようです) 声がいいとモテるので繁殖に有利になるということですね。

  大池に到着すると、鶴見川多目的遊水地の越流提にある水位計のポールの先端にチョウゲンボウがいました。小型の猛禽類です。オスは頭が灰色なので、メスかな?

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チョウゲンボウ

  日産スタジアムへ向かって大池沿いを進んでいきます。大池の対岸にハシビロガモがいました。アオサギもいました。サギの中で最大級の大きさです。

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ハシビロガモ

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アオサギ

 参加者のみなさんが双眼鏡で熱心に観察しています。すると、鳥の鳴き声が聞こえてきました。「カワセミの声がしましたね」とnpoTRネット阿部さん。望遠鏡やカメラをパソコンに繋げた大きな画面でも見せてもらいました。

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カワセミ

 大池の上を2羽飛んでいく鳥がいました。カモの仲間のミコアイサでした。オスは白黒模様で眼のまわりが黒いことからパンダガモとも呼ばれています。この日観察できた2羽は、メスのような色合いでした。

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ミコアイサ 左:オス、右:メス(2020年1月撮影)

 ミニリースの飾りになるものを集めにいきましょう。メタセコイアの落ちた実を拾いました。

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 大池沿いに戻って進むとコサギ、オオバンなどを観察することができました。ミニリースを作った後に、観察できた野鳥をみなさんで確認しましょう。

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コサギ 足をガサガサ動かして獲物をねらっています

 

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オオバン


 冬鳥観察を終えて、ミニリース作りに移ります。npoTRネット亀田さんが作り方を教えてくれました。素材はすべて新横浜公園の植物です。リースの部分と飾りに使えるモミジバフウ、ハンノキ、松ぼっくり、フヨウ、ナンキンハゼ、トウネズミモチを用意してくれています。リースは枝垂れ柳でできています。加えて、野鳥観察の途中でみなさんが集めたものを自由に飾り付けしていきます。

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  メタセコイヤの実にワイヤーを巻き付けてネックレスのような飾りをお父さんが作ったり、赤いバラの実、白いナンキンハゼ、黒のトウネズミモチを組み合わせた飾りをお母さんが作ったり、お子さんがリースに取付けたり、家族仲良く作っていてとても楽しそうでした。

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 最後に今日、みなさんで観察できた鳥をホワイトボードに書き出してみると、27種類もいました。夏には10種類くらいを観察することができます。冬の方が多くなりますが、27種類はとても多い方です。ちなみに昨年冬の生きもの観察会では17種類でした。またたくさんの鳥に会いに新横浜公園へお越しください。

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 なお、今回観察会のために特別に植物を採集しましたが、普段は禁止となっております。また、公園内で捕まえた昆虫は放してあげるなどの配慮をお願いいたします。

  今年度の四季折々の生きもの観察会は終了となりました。ご参加いただいた皆様ありがとうございました。このイベントは、日頃から新横浜公園・日産スタジアムにご協力いただいている株式会社春秋商事様にご協賛いただきました。誠にありがとうございました。

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