「田んぼの案山子(かかし)と花壇」

秋の訪れを感じる季節になりました。

毎年も新横浜公園の田んぼに案山子(かかし)が登場しました。

今年は諸般の事情で、日産スタジアム運営ボランティア「グリーン&クリーン部会」の皆さんが、田んぼに植えたお米の豊作を祈って自分たちの古着や靴などを持ち寄って制作しました。かかし.jpg

今年の夏は暑い日が続きましたが、天候にも恵まれて稲穂も順調に育っています。

田んぼの隣の花壇は、こちらも運営ボランティアさんが、花の植え込みから水の管理を手掛けています。

現在はルドベキア、コスモス、ジニア(百日草)、ポーチュラカが開花しています。ホオズキの実も葉脈の姿になってきました。

これからの季節は、菊、フジ、ムラサキシキブ、キダチダリア(皇帝ダリア)などが花をつけて園路に彩を添えて楽しめそうです。

花 (1).jpgホオズキ2.jpg

また、花壇には海を超えて長距離を移動する「渡り蝶」アサギマダラを招くために、蝶が花の香りを好むフジバカマを植えてあります。いつかアサギマダラが新横浜公園に飛来することを楽しみにしています。

フジバカマ3.jpg

10月上旬には稲刈りを行います。毎年40キロ前後の収穫が見込まれます。

皆さん、公園に見に来て下さいね。

〜新横浜公園ナチュラルガーデン ブログ〜    2022年8月

 8月は、5日と26日にガーデンのメンテナンスを行いました。日産スタジアム運営ボランティア グリーン&クリーン部会の皆さんがお手伝いして下さり、"ワインディング パス"では、ヤブガラシなどの除草やガーデン後方の植栽の剪定などを行いました。蒸し暑い日でしたが、ボランティアの皆さんのお陰で作業がとてもはかどりました。6月に植え付けた植物は、猛暑にも負けず元気に育ってくれています。

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オレンジ色のヘリオプシス'ブリーディングハーツ'は、初夏から沢山の花を咲かせています。咲き進むにしたがって、花色が変化するので、そのグラデーションも素敵です。

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 ウツボグサは、「夏枯草」という名前もあるとおり、夏は咲き終わった花穂の部分が茶色くなり、枯れたように見えます。昔から薬草として使われ、花言葉は「優しく癒す」

 6月上旬、植え付け直後の様子        8月の様子

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ゼフィランサスは2種類植えられています。白い花のゼフィランサス カンジタ(タマスダレ)と、ピンクの花が咲くゼフィランサス カリナータ(サフランモドキ)。まとまった雨の後に一斉に花が咲くので、「レインリリー」という素敵な呼び名もあります。

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 ヘリオプシス'ブリーディングハーツ'の後ろに咲いている淡いピンク色の花は、ユーパトリウム'レッドドワーフ'

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 ボーダーガーデンとロータリーガーデンでは、伸びすぎた植物の切り戻しや花がら摘み、除草などを行いました。

 

ボーダーガーデン

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 ロータリーガーデン

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 ロータリーガーデンのシュウメイギクが咲き始めています。少しずつ、秋の気配を感じますね。

 

記事作成:貝瀬洋子(studio nazuna)

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「サツマイモ(除草作業編)」

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2022年7月18日

 

横浜市では「食育推進計画」を推進しています。

 

先日5月26日に小机小学校2年生全員で植え付けてもらったサツマイモは、約2か月を経過して苗が立派に育ちましたが、周りの雑草も大きく生い茂りました。

 

そのサツマイモ畑ですが7月18日には、日産スタジアム運営ボランティア(グリーン&クリーン部会)4名の皆さんに草むしりを行っていただきました。

 大変暑い中をありがとうございました。中尾さん.jpg

雑草はキレイに除草していただけ、立派に成長したサツマイモの苗が大きく姿を現しました。

新横浜公園にお越しの際には是非、サツマイモの生育状況を温かい眼差しで、ご覧になってください。

 

・Before(5月)Before.jpg・After(7月)After.jpg

観察日 : 2022年 7月25日(月)

場 所 : 大池付近、水路付近

生きもの: ハシボソガラス、モズ、タイワンウチワヤンマ、ヒメアカタテハ、ゴマダラチョウ、コムラサキ、コガタスズメバチ、ハナムグリの仲間

記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 

 「チーーー」、「ジリジリジリ...」 公園内に響くニイニイゼミとアブラゼミの鳴き声。時折、ミンミンゼミの声も聞こえてきます。ひと月前は、ヤブキリの声が草むらからよく聞こえていましたが、虫の声もすっかり夏になりました。

 クルミの木の枝にとまる黒い鳥。カラスだろうと思いましたが、頭の上がとがっています。こんな鳥がいたかと思いながら、静かに近くの木の幹に隠れ、カメラのシャッターを切りました。

IMG_5219.jpg新横浜公園で初確認の鳥か?!

 少しの間様子をうかがっていると、頭が動いたのですかさずシャッター。とがった頭に見えたのは嘴(くちばし)で、ハシボソガラスでした。この日も30℃を超える暑さ。息を切らしたように呼吸をしていましたが、体温調節の1つとして、嘴を開けて浅く早い呼吸を行い、体温を下げるようです。

IMG_5222.jpgハシボソガラスでした。

 大池に出ると、タイワンウチワヤンマが水辺に生えるサンカクイにとまっていました。ウチワヤンマによく似ていますが、腹部の先の方のうちわ状の膨らみが小さく黒色です。近くを飛ぶコシアキトンボと縄張りを争ってはサンカクイにとまっていました。

IMG_5244.jpgタイワンウチワヤンマ

 大池沿いを観察していきますが、アオサギとハシボソガラス、タイワンウチワヤンマ、コシアキトンボといったような状況。この炎天下のためか、なかなか生きものに出会えません。バタフライガーデンから折り返して、水路を中心に観察していきました。水路には、盆花とも呼ばれているミソハギが、今年もたくさん咲いていました。ヒメアカタテハが吸蜜に訪れていました。

IMG_5401.jpgミソハギとヒメアカタテハ

 修景池の近くまで来たとき、「キーーキィキィキィ」という大きな声。聞こえてきた辺りを丹念に探ると、樹冠の中にモズの幼鳥がいました。5分ほど観察していましたが、最初のハシボソガラス同様、ずっと嘴(くちばし)が開きっぱなしでした。なんとか暑い夏を乗り切ってほしいです。みなさんも熱中症には十分お気を付けください。

IMG_5524.jpg木陰で休むモズの幼鳥

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 夏と言えば、カブトムシやクワガタムシなど樹液に集まる昆虫ですね。今回、クヌギが樹液を出している場所を見つけ、ゴマダラチョウ、コムラサキ、ハナムグリの仲間(シロテンハナムグリ?)、コガタスズメバチが集まっていました。おそらくスズメバチが樹皮を削って樹液が浸み出したのかと思われます。樹木は樹皮を回復させようとしますので、傷つける生きものがいないと樹液はしだいに止まっていきます。この場所もいつまで出ているか分かりません。みなさんもぜひ樹液の出ている場所を探して、集まっている昆虫を観察してみてください。

 

・樹液を出させようと人為的に樹皮を傷つけることはしないようにしましょう。

・公園内で採集した生きものは、放してあげるなどの配慮をお願いいたします。

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クヌギの樹液に集まる昆虫

(ゴマダラチョウ、コムラサキ、コガタスズメバチ、シロテンハナムグリ?)

スクリーンショット 2022-08-08 101755.jpg

芝生観察日記 第128話

 芝生観察日記の第百二十八話です。

 令和四年8月3日(水)

 7月30日、Jリーグ第23節 横浜F・マリノスvs鹿島アントラーズ戦が開催されました。

 当日は猛暑日にはならなかったものの、19時のキックオフ時点で30度に迫る厳しい暑さの中での試合となりました。

コンサート後2週間というタイミングでの試合となり、ピッチコンディションは我々が想定していた状態からほど遠いもので、両チームの選手、関係者やサポーターの皆さまに大変申し訳なく、心苦しい限りでした。

幸い、ホームチームのF・マリノスが勝利してくれたことが唯一の救いでした。DSCN4555.jpg

 日産スタジアムは、総合競技場としてJリーグのほか、陸上競技やラグビー、そしてコンサートなど多目的な利用が可能です。

 芝生ピッチは、サッカーやラグビーのワールドカップ、そしてオリンピックのサッカー競技の決勝戦会場として、常に最高の状態が求められており、それぞれの大会で評価をいただいてきました。

 7月30日の試合も、過去の経験からコンサート後2週間の養生期間を空けて計画された試合であり、芝生の保護材についても熟考して臨んだので、2週間の養生期間があれば試合に支障を来すことはないと想定していました。しかし、コンサート前後の天候が思いのほか悪く、芝生が思うように回復してくれませんでした。

 近年の気象の乱れや※1日産スタジアムの特殊な環境下で、生きものである芝生を管理する難しさを改めて感じさせられました。

 今回の状況は、コンサートだけが原因ではなく、天候など様々な要因が複合的に重なった結果です。特に、昨年の夏に張替えた夏芝が思っていたよりも冬越しができず、※2トランジションしてみたら夏芝の密度が我々の想定を下回る状況だったため砂の露出が散見される状態となりました。

 コンサートでは、主催者様のご協力だけでなく、アリーナ席(芝生上)のお客様には、芝生保護のため水しか飲めないという規制にもご協力をいただいており、スポーツに限らず、ご利用される多くの皆さまのご理解とご協力があって日産スタジアムの芝生が維持できています。

 芝生観察日記(127)において説明が足りなかったこともあると思いますが、先日の試合でピッチコンディションが悪かった原因がコンサートではないかという問い合わせが日産スタジアムに寄せられています。しかし、前述したように芝生の生育に影響する天候など様々な要因が重なった結果であるということをご理解いただきたいと思います。スクリーンショット 2022-08-03 180014.jpg

 写真は、昨日の状況です。砂が露出した部分へ夏芝の匍匐茎と呼ぶ新しい芝芽が伸びています。今まではこの匍匐茎がなかなか伸びなかったので先日の試合では、芝生が薄い状態でした。

 この先、天候も安定し、猛暑が続くようですので13日の試合までには、何とか匍匐茎が絡み合って夏芝で覆ってくれることを期待しています。

 今回の結果を糧として、芝生スタッフは猛暑の中、信頼を回復するため日々がんばっていますので、温かく見守っていただきますよう、よろしくお願いいたします。

 

 

※1 日産スタジアムの特殊な環境

鶴見川の多目的遊水地に設置されている日産スタジアムは、大雨時に川の水を一時的に貯留するため、約1,000本の柱で支えられた高床式であり、フィールドの下は空洞になっています。そして、フィールドはコンクリートの植木鉢のような状態になっているため、植物の生育に影響する地温の変動が激しく、土壌環境を整えるのが難しい上に、スタンドの全周が屋根で囲われているため日照不足や風通し不良といった世界的にも稀な厳しい環境のスタジアムです。

 

※2 トランジション

一年を通じて常緑の芝生ピッチを提供するため、日産スタジアムでは夏芝(ティフトン419)をベースとして、夏芝が休眠する秋から春の間を緑の芝生にするため冬芝(ペレニアルライグラス)という芝生の種を毎年蒔いています。このような芝生ピッチを、オーバーシード方式と呼び、秋に蒔いた冬芝は翌年の春から初夏にかけて人為的に弱らせて夏までに衰退させる作業を行います。この冬芝を衰退させて、ベースである夏芝を表面に出す芝種の切り替えの過程をトランジションと呼びます。

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