芝生観察日記の第五十六話です。
平成25年9月16日(月)
いつも芝生観察日記をご覧いただきありがとうございます。
9月14日、Jリーグ第25節、本物のホーム我らがF・マリノスは残念ながらセレッソ大阪とドローという結果となり、悔しさを抑えながらホーム側のゴールを片づけている最中、他の職員からホーム側ゴール裏のスタンドを指さして「あれ、見てください」と、声を掛けられ見上げた先には写真の垂れ幕がドーンと貼られていてビックリ。なんか、感極まるというか、熱くこみあげてきました。

そうですよね。今年はみなさんにご心配をお掛けしました。
芝生の良し悪しを評価されることはありますが、管理している我々に対する評価。いや、感謝の意を表していただいたのは、2001年のコンフェデレーションズカップでFIFAとAFCから届いた感謝状以来です。
マリノスサポーターのみなさん。こちらこそみなさんに感謝です。
日産スタジアムの今年の夏は、今週末のB'zが終わってからとなります。まだ残暑が続くのです。
コンサートが終わったら冬芝の種を播きます。次は、10月19日、第29節広島戦です。
次の試合では、冬芝の新緑が鮮やかな芝生でみなさんをお待ちしています。
悲願の優勝まで残り9節。みなさんと共に最後まで全力でサポートしていきます。
芝生観察日記の第五十五話です。
平成25年9月12日(木)
10日に開催された「キリンチャレンジカップ2013」は、64,525人の大観衆に後押しされて、話題の選手達が活躍して見事に日本代表が勝利を収めてくれたので一安心しました。
豪雨の中での練習、翌日の公式練習と続いて迎えた試合は、3日連続での使用となり芝生は少し疲れた状態でした。

当日、スタジアムで観戦された方もテレビ等でご覧になった方も、選手が走り、蹴り、跳ねたりする度に芝生が飛び散る状況に芝生が荒れて悪いな。と、感じた方が多いと思います。
我々は想定内の状況でしたが、確かに荒れたように感じても不思議ではありません。個々の傷は上の写真のように小さいものの、ちぎれた芝片が荒れた感を演出します。
しかし、普段ボサボサで硬いヨーロッパのグラウンドでプレーする選手達は、雨の日の試合ではスパイクがしっかり芝生を掴むようにポイント式のスパイクを使用するのが普通ですが、日産スタジアムは雨の中でも固定式のスパイクを使えるので「ここの芝生、ヤバい」という意外な評価も聞かれ、我々の不安を払しょくしてくれました。
確かに見映えは悪かったのですが、ボールも普通に転がり、適度な弾力感があった日産スタジアムの芝生が、日本代表の選手達の足元を支えたのは間違いないようです。

一夜明けて、芝刈りを行うと傷は残っているものの綺麗なものです。
次は、明後日のJリーグです。本物のホーム、F・マリノスの足元もしっかり支えますのでサポーターのみなさんご安心ください。
前回のスタッフブログでお知らせした通り、事前予約で受付をした8組の親子に案山子(かかし)を作成して頂きました。みなさん素敵な案山子を作って頂いたのですが、当日はあいにくの雨だったため、作成当日に案山子を飾ることはできませんでした。
そして、後日、日産スタジアム運営ボランティアさんにより、すべての案山子が田んぼに飾られました。
それぞれ、個性のある8体の案山子は日産スタジアムを見るように飾られています。8月中旬頃から付け始めた稲穂を鳥から守ってくれます。昨年はボランティアさんが作って頂いた案山子1体でしたが、今年は8体あるため、賑やかです。案山子を作成して頂いた方々、また、新横浜公園にご来園の皆さま、是非、案山子を見に来てください。


芝生観察日記の第五十四話です。
平成25年9月9日(月)
ザッケローニJAPANが2年ぶりに日産スタジアム(横浜国際総合競技場)へ帰ってきました。
昨夜、明日の「キリンチャレンジカップ2013」のガーナ代表との一戦に向けて豪雨の中、70分ほど練習を行いました。
練習を終えた選手からはピッチコンディションについて好印象であることがうかがわれました。
水分を含んだピッチは普段よりも軟らかいため、根の張りが思わしくない場所は選手が踏み込んだ時や競り合いなどの場面で芝生が凹んだり、傷ができることがあります。

上の写真は昨夜の練習で傷ついた場所を補修している状況です。
今年は例年よりコンサートの開催回数が多く、芝生を管理する我々グリーンキーパーにとっても悩ましい日々が続いていますが、思い当たる全ての策を講じた結果、何とか代表選を開催する会場として整えられたのかなと安堵しています。

今年の芝生状況について、SNSやスタジアムのお問い合わせなどに厳しくも、温かいご意見が多く投稿されており、想像以上に多くの皆さんが芝生の状態に関心があるのだと、改めて身が引き締まる思いです。
全ては、明日の試合結果次第だとは思いますが、日本代表サポーターの皆様、ご安心ください。