観察日 : 2019年 7月17日(水)

場 所 : 水路周辺、修景池周辺、投てき練習場周辺

生きもの: クワコ(幼虫)、ミシシッピアカミミガメ、カルガモ

記事作成: 横山大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 7月に入り、しばらく雨が続きました。毎日ジメジメと蒸し暑く、熱中症には要注意ですね。今日は数日ぶりに天気も回復し、気温も28℃まで上がりました。雨上がりで蒸し暑い日は様々な生きものが活発に動き出すので、何か変わり種が見つかればなぁ、と思いつつ、朝から観察を始めました。観察を始めて数分。水路近くに生えているクワの葉の上にイモムシが乗っていました。「クワコ」というガの幼虫です。

DSCF4174.jpgクワコ(幼虫)

 

 鳥の糞のような色形ですが、れっきとした昆虫です。ガというと苦手な方も多いかと思いますが、ガと一口に言っても、触れるとかぶれるような種類はごく一部で、ほとんどは毒を持たない種類です。その中でも、このクワコは絹糸を作ることで有名なカイコ(蚕)の野生種とも言われているのです。人間の生活と密接にかかわってきた昆虫のルーツということで、数㎝の小さなイモムシに10分以上も見入ってしまいました。

 

 水路から離れ、修景池の近くにやってきました。久々の晴れ間だったので、ミシシッピアカミミガメ達が岩の上で気持ちよさそうに甲羅干しをしていました。

DSCF4201.jpg甲羅干し中のミシシッピアカミミガメ

 

 残念ながら、他のカメは見つかりませんでしたが、やはりカメ類の観察は晴れた日に限りますね。みんな、何とも言えない表情で甲羅干しをしていたので、カメラを向けますが、カメ達がこちらに気付くのがシャッターを切るよりも若干早く、うまく撮れたのは結局上の1枚だけでした。まあ、写真は撮れたので良しとしましょう・・・。

 

 最後に、大池沿いに投てき練習場周辺まで歩いてみました。すると、先月まであんなに小さかったカルガモのヒナ達が、親鳥と見間違うくらいに大きく育っていました。

DSCF4203.jpg大きくなったカルガモのヒナ

 

 数はだいぶ減ってしまったようですが、残ったヒナは立派に成長しているようです。こちらの姿を見つけると、急いで泳いで行ってしまいました。

 

 夏本番、これから台風も来るようですが、体調管理、天候のチェックを万全にして、フィールドワークをお楽しみください!

クワコほか場所.jpg

観察日 : 2019年 6月27日(木)

場 所 : 大池、園内水路

植 物 : ネジバナ

動 物 : カワセミ、ショウリョウバッタ、ツバメシジミ

記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 5月下旬に30℃越えしたときは、いったい6月はどれくらい暑い日が続くのだろうと不安になりましたが、案外過ごしやすく過ぎていきましたね。この前新年を迎えたばかりという感覚ですが、もう半年がたつことに恐ろしくなっている今日この頃です。

 

 いつものルートで、投てき練習場周りから観察をスタートしました。お食事中のカルガモ親子や、日向ぼっこのミシシッピアカミミガメたちを見ながら、これから始まる夏の新横浜公園の雰囲気を体に感じます。亀の甲橋下を通り過ぎて写真を撮ったのはカワセミ。今まで野鳥の撮影で使っていたカメラが壊れたため、スマホとの組み合わせで撮影してみましたが、ズームすると画像の粗さが目立ちますね。はっきり見えるところに出てきてくれないか粘りましたが、一番よかったのがこの写真でした。

IMG_2932.jpg隠れんぼのカワセミ

 

 カワセミを観察した後、大池沿いに草地を歩いていると、緑や茶色のバッタがたくさん!子どもたちが大好きショウリョウバッタです。まだ幼虫で(はね)がないので、必死にジャンプして逃げてたんですね。ショウリョウバッタがたくさんいると、ついタイリョウ(大量)バッタと言いたくなるのですが、漢字で書くと「少量」ではなく、「精霊」。長崎県を中心として行われるお盆の伝統行事である「精霊流し」の精霊船に似ていることや、その時期に成虫がみられることが由来とされているようです。

 

 シロツメクサでは、シジミチョウの仲間のツバメシジミが吸蜜をしていました。後ろの翅に突起が付いているのが特徴の1つです。翅をスリスリ擦り合わせながら吸っている様子が「うまい~!うまい~!」と喜んでいるように思えてとても可愛らしかったです。

IMG_2939.jpgショウリョウバッタ

IMG_2946.jpg

ツバメシジミ

 

 水路沿いを歩いているとねじれた花を咲かせている植物を見つけました。ネジバナです。花が小さいので分かりにくいですが、ランの仲間です。本当に面白い咲き方をする花ですよね。この変わった見た目が虫を呼び寄せるために自分を強くアピールするポイントになっていそうだなとも思います。

 

 だんだんとセミの鳴き声で賑やかになってきそうですね。夏の自然観察は、熱中症と天気の急変に注意して楽しみましょう。

IMG_3003.jpgネジバナ

ショウリョウバッタほか場所.jpg

 623()、「新横浜公園四季折々の生きもの観察会」(協賛:株式会社春秋商事)の今年度1回目の観察会を行ないました。

 

 今回は「今年はとるぞ!水辺の生きもの観察リベンジ!!」と題して、水にいる生きものがテーマです。昨年実施時は仕掛けに魚がかかってくれず悔しい思いをしたので、雪辱を果たす回となりました。

 

 講師は特定非営利活動法人鶴見川流域ネットワーキング(以下npoTRネット)さんです。

 

 まずは、このイベントについての説明がありました。新横浜公園は多目的遊水地になっており、鶴見川が氾濫しないように川の水を引き込むようになっていること、ハチに遭遇した時の対処法などの説明がありました。

2019生きもの観察会①_1.jpgnpoTRネット阿部さん

 

 みんな説明をしっかり頭に入れて、どんな生きものに出会えるのか期待を持ちつつ、公園内での観察会です。公園内の自然と触れ合いながら、水路の生きものがいるポイントに向かいました。

最初のポイントでは網を使って小さい生きものを狙います。npoTRネットの阿部さんより捕り方のレクチャーを受け、それぞれタモ網を使って捕まえていきます。

2019生きもの観察会①_2.jpgレクチャー中

2019生きもの観察会①_3.jpgなにがいるかな?

 

・・・みんな生きものが捕れたようです。ここで捕れたのは、カダヤシやドジョウ、ヨシノボリの仲間、アキアカネのヤゴ、アメリカザリガニなどでした。

2019生きもの観察会①_4.jpgメダカ。ではなく「カダヤシ」です

2019生きもの観察会①_5.jpgドジョウの子ども

2019生きもの観察会①_6.jpgヨシノボリの仲間

2019生きもの観察会①_7.jpgアキアカネのヤゴ

2019生きもの観察会①_8.jpgアメリカザリガニ

 

 次に修景池に移動し、あらかじめ仕掛けておいた「お魚キラー」と言われるカゴの中に餌を入れて生きものを採集する仕掛けを引き上げます。

※今回特別に仕掛けました。また自治体によっては漁業調整規則によって使用できない場合もあるためご注意ください。

2019生きもの観察会①_9.jpgゆっくりと引き上げて、、、

2019生きもの観察会①_10.jpg中に何か入っているようです!カゴをあけてみると・・・

2019生きもの観察会①_11.jpgモツゴが入っていました!!

2019生きもの観察会①_12.jpgモツゴ(一部です)この後すぐにリリースしました。

 

 大量のモツゴを観察することができました。成魚も幼魚もたくさん!(推定300匹ほどでしょうか??)

 

 モツゴの楽園となっている原因としては、泥の濁りが外敵から身を守るのに役立っていることや、岩場がよい産卵場・隠れ場になっていることが考えられます。

 

 続いて大池の生きものを観察するため、投網をしました。

2019生きもの観察会①_13.jpg見事な投網!!

2019生きもの観察会①_14.jpg慎重に引き上げていくと・・・

 

 捕獲されたのは、「ブルーギル」でした。

2019生きもの観察会①_15.jpgブルーギル(撮影者の影は気にしないで下さいね。)

 

 最後のポイントへ移動です。ここではあらかじめ仕掛けておいた定置網を引き上げました。

2019生きもの観察会①_16.jpgおや!?引き上げる前から網が動いています。何か入っているのでしょうか。

2019生きもの観察会①_17.jpg何が入っているかな?

 

 引き上げていくと、参加者から「カメーーーー!!!」と大きな声が挙がりました。正体はミシシッピアカミミガメだったようです。そのほかにここでもブルーギルが入っていました。

 2019生きもの観察会①_18.jpgミシシッピアカミミガメ(このサイズは推定30才です!)

 

 最後に、捕れた生きものの詳しい解説を行いみんなで観察しました。

 

 次回の四季折々の生きもの観察会は82()開催です。この日は、新横浜公園昆虫トラップ&セミの羽化観察をします。皆様のお申込をお待ちしております!

 

 この「新横浜公園四季折々の生きもの観察会」は年5回の観察会を予定しており、日頃から新横浜公園・日産スタジアムにご協力いただいている株式会社春秋商事様にご協賛いただいています。

 

 なお、今回観察会のために特別に調査用定置網の設置・投網を行いましたが、普段は無断での定置網の設置等は禁止となっております。また、公園内で捕まえた生きものは放してあげるなどの配慮をお願いいたします。

芝生観察日記 第89話

芝生観察日記の第八十九話です。

令和元年6月25日(火)

<~ Road to 2019&2020 ~>

 

 初めてのリノベーションから4週間が経過し、22日(土)にはJリーグが開催されました。

 

 このJリーグに影響しないように設定したリノベーションは、芝生密度を25%切除するもので、その後の回復状況は、梅雨時季という想定内の環境でしたが、結果は想定外でした。

 

 今年は普通の梅雨のようです。リノベーションを行うことで一番期待しているのが暖地型芝のセレブレーションが勢い良く芽を出してくれることです。しかし、日照時間が少なく、気温が低い梅雨時季特有の天候が続き、思うように芽を出してくれませんでした。対照的に寒地型芝のペレニアルライグラスは勢いを取り戻し、遠目の景観は取り繕いましたが、プレーヤー視点では決してベストな状態ではなく、選手達には申し訳ない気持ちです。

 

 それでも、F・マリノスが勝ってくれたのでホッとする一方で、7月13日に行われる浦和レッズとの大一番に向けてコンディションを上げていかなければなりません。

 

 当初は、一昨日より2回目のリノベーションを行う予定でしたが、回復状況が思わしくないため見送る判断をしました。その代わりと言っては語弊があるかもしれませんが、セレブレーションの苗を補植しています。

芝生観察日記89_1.jpg

 

 ハイブリッド芝にする前のティフトン419の時代から時々行っていた作業です。団地型芝に寒地型芝を追い蒔きするオーバーシード形式を採用している場合、ベースとなる暖地型芝はリスクを伴います。具体的に言うと競争です。同じフィールド内に性質が異なる2種類の芝種が存在することで両種が競争し、せめぎ合うのです。ある一定の時季は共存していますが、それぞれの生育適期には片方の芝種が休んでくれないと体力を維持できません。

 

 初夏から秋口に掛けて短い間しか生育適期がない暖地型芝はどうしても不利になります。この競争のほかにもスタジアムという特殊な環境下ではオーバーシードを行う秋から芝種を切り替える春のトラジションに至る経過で、暖地型芝が衰退して前年より目減りすることがあります。

 

 これを補う目的で日産スタジアムでは、これまでも暖地型芝の苗を専用の機械で補植してきました。

 

 これを今回、セレブレーションになって初めて行っています。苗はスタジアム隣接の圃場で作ったものを使用します。目的は目減りしたセレブレーションを補ってあげることです。

芝生観察日記89_2.jpg

 

 作業は、機械で筋状に切った溝に苗を植込みます。凡その苗は機械で正確に植えこまれますが、どうしてもはみ出す部分が出るため手作業で丁寧に苗を溝の中に埋めていきます。

芝生観察日記89_3.jpg

 

 写真の右側半分が機械で植え込んだ状況で、筋状に白っぽく点在しているのが苗です。写真左側半分は手作業で苗を押し込んだ後の状態です。

 

 植えた苗は早ければ1週間程度で芽が出てくれると期待していますが、芝生になるには1か月以上必要です。限られた養生期間で何とか仕上げなければなりません。

 

 7月にはJリーグのほか、海外からの強豪を招いたビッグマッチも控えています。そして今年の最終目標は、開幕100日を切ったラグビーワールドカップです。

 

 補植した苗の状況は、次回以降報告していきます。

観察日 : 2019年 6月12日(水)

場 所 : 大池周辺、水路周辺

生きもの: キマダラセセリ、コクワガタ、カルガモ

記事作成: 横山大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 関東地方が梅雨入りし、数日が経ちました。雨の日が多くなかなか公園の観察に行けずにいましたが、今日はなんとか夕方までは天気がもってくれそうだったので、お昼前から観察を始めました。公園内を歩き始めて5分。最初に見つけられたのはセセリチョウの1種、キマダラセセリでした。

DSCF4133_キマダラセセリ.jpgキマダラセセリ

 

 全体的に毛深く、舞うような飛び方をするので、一般的にはよくガと間違われますが、れっきとしたチョウの仲間です。焦げ茶色に黄色の模様と縁取りが特徴の小さなチョウで、この模様から「黄斑(キマダラ)」の名前があります。この写真を撮影した直後、すぐに遠くまで飛んで行ってしまいました。無事に撮影できてよかったです。

 

 キマダラセセリを追いかけて、大池沿いから少し離れ、水路の近くにやってきました。残念ながらキマダラセセリは見失ってしまいましたが、ネームプレートのついた木が目の前にあったので、そのプレートをめくってみました。すると、黒光りするあの昆虫が隠れていました!

DSCF4138_コクワガタ.jpgコクワガタ(♂)

 

 夏の昆虫の代表格、コクワガタです。クワガタの仲間では最も身近といっても過言ではないと思いますが身近だからこそ、この昆虫の魅力にどっぷりハマってしまう人もいるのだとか・・・。(私も人のことは言えませんが・・・。)それはさておき、コクワガタを見るとそろそろ夏がやってくるんだなと感じました。

 

 最後に、もう一度大池の様子を見てから観察を終えようと思い、大池沿いに戻りました。しばらく歩くと、この時期、テレビでも取り上げられる生きものがエサを探していました。

DSCF4147_カルガモ親子.jpgエサを探すカルガモの親子(奥:親、手前:ヒナ)

 

 皆さんご存知、カルガモの親子です。今日観察できたヒナたちはもうかなり大きくなっているようでしたが、親と比べるとまだまだあどけなさが残り、ぬいぐるみのようでした。親に置いて行かれないように一生懸命ついていき、せっせとエサを探していました。皆さんも見かけたら、優しく見守ってあげてくださいね。

 

 もうすぐ暑い夏がやってきます。まだまだ涼しい日もありますが、熱中症対策を万全にして、フィールドワークをお楽しみください!

キマダラセセリほか場所.jpg

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